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【大リーグ】

上原、9回2死からサヨナラ被弾 6月30日以来の一発で2勝1敗に

2013年10月9日 紙面から

◇ALDS第3戦 レイズ5−4レッドソックス

 【セントピーターズバーグAPほか】ア・リーグの地区シリーズ(DS)第3戦、ナ・リーグの同第4戦が7日(日本時間8日)、当地などで行われた。レッドソックスの上原浩治投手(38)はレイズ戦で同点の9回に登板。6月30日以来の被弾となるサヨナラ本塁打を浴び、3連勝はならなかった。田沢純一投手(27)は2/3イニングを無安打無失点。ドジャースはブレーブスに4−3で逆転勝ちし、3勝1敗でリーグ優勝決定シリーズ(LCS)進出を決めた。カージナルスは新人右腕マイケル・ワカ(22)の快投で2勝2敗のタイ。アスレチックスは3本塁打でタイガースに勝ち、2勝1敗とした。

 さすがの“ミスター・ゼロ”もショックの色を隠せなかった。同点の9回でマウンドに上がり、たったの3球で2死を取った上原に試練が待っていた。今季2度の対戦で無安打に抑えていたロバトンへの2球目。「一発があるっていうのはわかってた」と細心の注意を払って伏兵と対峙(たいじ)していたが、ストライクからボールになる宝刀のフォークを狙い澄ましたかのような豪快なスイングですくい上げられた。

 「一番打たれてはいけない場面で打たれたって事。自分の実力がなかった」。打った瞬間それと分かる打球は右中間席に陣取るレ軍ファンのグラブをかすめて、球場名物のエイの泳ぐ水槽へ。わずか5球でサヨナラ負け。歓喜の輪を作るレ軍ナインの横を、右腕は伏し目がちにベンチへと引き揚げた。

 今季、73試合に登板して許した本塁打は5本だけだった上原。6月30日以降は一本も浴びていなかったが、約3カ月ぶりに浴びた被弾が、ポストシーズン(PS)でのまさかのサヨナラ弾。3点を先制し、追い付かれ、逆転を許し、土壇場で追い付く−。二転三転の総力戦のすえに上原を送り出しただけに敗戦のショックは大きいが、ここまでフル回転でチームを支えてきた守護新への信頼は揺るがない。

 「彼も人間。別の惑星から来たわけじゃない。こんなこともあるさ」。主砲オルティスが右腕を擁護すれば、ファレル監督も「上原は安定していた。ロバトンがうまく打った」とおとがめなし。3連勝でのDS突破はならず。それでも、変わらぬ期待を寄せてくれる仲間たちの存在に、上原も冷静に前を向く。

 「打たれたもんは仕方ない。終わったことは取り返しが付かない」。レンジャーズ時代の2年前はPSで3戦連続被弾。ショックを引きずり、ワールドシリーズへの登録メンバーから外される屈辱も味わったが、今度は違う。「切り替えてまた明日からやります」。負けの責任は負う。でも、引きずらない。2年前に学んだ教訓を生かし、次回のマウンドで真価を見せる。 (セントピーターズバーグ穐村賢)

 

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