【大隈悠】経営再建中の老舗百貨店、丸栄が8日発表した2013年8月中間決算は、売上高が前年同期比3・4%減の122億円、純損益が500万円の赤字だった。大型書店「丸善」の誘致や屋上ビアガーデンの4月オープンなど集客増に努めているが、売上高の減少に歯止めはかかっていない。
中間期の最終赤字は、5年連続。丸栄のある栄地区は、「H&M」などファストファッションの進出もあり、若い女性向け衣料の販売合戦が激化している。京極修二社長は会見で丸善について「集客効果がある」としつつも、「女性向け衣料の減収をカバーするには至らなかった」と述べた。
親会社の総合商社、興和出身の京極氏が再建請負人として社長に就いて2年余り。切り札として本館ビルの建て替え再開発を模索中だが、地権者などとの交渉は難航している模様。京極氏はこの日も「何も進んでいない」と述べるにとどまった。