新聞広告「茶飲み友達紹介」実は“老老売春”

　新聞に「茶飲み友達紹介」などと広告を出し、問い合わせてきた男性客に売春相手を紹介したとして、警視庁保安課は８日までに売春防止法違反の疑いで売春クラブ「三愛」の経営者、黒田清英容疑者（７０）＝東京都葛飾区新小岩＝を逮捕した。逮捕容疑は今年８月と９月、連絡してきた男性会社員（６７）らの依頼で、女性会員（６５）らを東京都内の喫茶店などで引き合わせ、売春を斡旋した疑い。

　保安課によると、黒田容疑者は約１０年前から一般紙に「茶飲み友達紹介　４０歳〜熟年　秘密厳守」などと売春クラブであることを隠し、連日のように広告を出していた。応募してきた熟年男女を会員として登録し、両者を引き合わせていたという。

　コースは飲食をする「茶飲み」と、売春を斡旋する「割り切り」の２つあった。会員登録費は男女とも５０００円で、紹介料として店側に１万円、さらにお相手には“現場”で１万円を支払うシステムで、約３０００万円を売り上げていたとみられる。

　会員は男性が約１０００人で平均年齢は６５歳前後。女性は約３５０人、平均６０歳前後で、中には８２歳の女性もいた。黒田容疑者は容疑を認めており、「（広告は）小さくてもキラリと光るものがあれば客は集まる」などと供述しているという。

　このところ、高齢者を対象にした売春クラブの摘発が相次いでおり、今年６月には東京都豊島区の派遣型売春クラブ経営の女（当時６３）ら２人が逮捕されている。この売春クラブは「超熟女」を売りにしていた。１６人いた女性従業員は４６〜７３歳で、平均年齢は６３歳だった。