ここまで、朝日新聞が報じた「現地ルポ」 を中心に、また、中国抑留者の「手記」「供述書」 などの証言を取りあげ、その真偽を報告してきました。結果はお読みいただいた通りです。
くどいようですが、朝日報道についてもう一度、強調しておきます。
それは、
@ 朝日は報道にあたって、まったくといってよいほど、“加害者” とされる側、つまり日本側の調査をしていないこと。
A 加害者とされた当事者の抗議に対して、調査するでもなく、ただただ玄関払いをもって応じたこと。
の2点です。
朝日など報道機関ばかりでなく、大学教授をはじめ研究者らも同じ愚を繰り返しました。彼らは、一応に“加害者”とされる抑留者以外の日本側を調査していないのです。それにもかかわらず、あたかも「史実」 であるがごとき扱いとなって、教科書に載るやら、百科事典(辞典)に載るやら、他の国ではとうてい考えられないような経過をたどってきているのです。
なぜ、私がこのように断定的に申し上げるかといいますと、言えるだけの根拠をもっているからにほかなりません。
その根拠とは、
ここまで報告した事例を検証するために、日本側(日本軍・民)を調査中、
産経新聞記者の1人を除いて、報道関係者、学者、研究者に出会ったことがなかった
こんなバカな話が、一体どこの世界にあるというのでしょうか。自国の報道機関、学者らがまるで示し合わせたように日本軍民を糾弾、断罪していたのです。しかも有体(ありてい)にいえば、「ガセネタ」 を丸のみにしていたのです。
朝日新聞以外の報道機関、毎日新聞 や地方紙 においても事情は似たようなものです。ただ、地方紙の場合、共同通信 を代表とする通信社の問題でもあることはご存じの通りです。
さらに、ジャパン・タイムズ などの英字紙も、外国人記者の情報源になっているだけに、影響力の点で深刻な事情にあることは容易に想像がつくところです。
と申し上げても、語学力不足のため、英字紙とのつき合いはなく、本来なら何もいえないところですが、幸い情報を提供してくださった方がおいででした。この方の情報を中心に、ジャパン・タイムズなどについて事例報告をと思っています。
さらにはNHK をはじめとするテレビ、これについても分かっていることは順に報告しておきたいと考えています。