国際成人力調査:日本、読解力と数的思考力で首位
毎日新聞 2013年10月08日 19時21分(最終更新 10月08日 21時32分)
経済協力開発機構(OECD)は8日、加盟国を中心に世界24カ国・地域を対象に、社会生活に必要な能力を調べた初の「国際成人力調査(PIAAC、ピアック)」の結果を発表した。調査は「読解力」「数的思考力」「IT(情報技術)活用力」の3分野で、日本は読解力、数的思考力の平均点で1位。「IT活用力」は、高い習熟度を持つ人の割合は10位だったが平均点では1位となり、全3分野で平均点がトップだった。文部科学省は、義務教育と企業の社員教育の成果を理由に挙げている。
テストはコンピューター(使えない人は紙のテスト)で実施し、正しい情報や数値を選ぶ問題や情報を分析させる問題を解かせた。読解力(文章を理解、評価、利用する力)▽数的思考力(統計などの数学的な情報を利用、解釈、伝達する力)▽ITを利用した問題解決能力(コンピューターやインターネットを使い、実生活に活用する力)−−の3分野について、各0〜500点の間で採点した。
日本は、読解力が平均296点で、2位のフィンランドに8点差をつけて1位。数的思考力でも2位フィンランドに6点差の288点でトップだった。
IT活用力は、全解答者(コンピューターと紙テストの合計)に占めるコンピューター回答の上位者の割合で、国民の能力を測った。日本は35%で、20カ国・地域中10位。1位はスウェーデン(44%)だった。これとは別に、日本の国立教育政策研究所でコンピューター回答者だけで平均点を独自算出したところ、日本は294点で、2位(フィンランド289点)を引き離してトップだった。
また、年齢や学歴などを考慮して分析すると、日本の成績はOECD平均より上位と下位の差が小さい▽中高年になってもレベルが落ちない▽中卒者の読解力は、高卒者のOECD平均とほぼ同等−−などが確認された。
文科省生涯学習政策局政策課の亀岡雄・主任社会教育官は「義務教育をはじめとする日本の教育の成果が大きく反映されており、企業の職員研修も影響していると考えられる」と分析している。【福田隆】