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しまむら店員に「土下座しろ」で逮捕

 衣料量販店「しまむら」の従業員に土下座させ、自宅に謝罪に来るよう要求したとして、札幌・東署が7日、介護職員青木万利子容疑者(43=札幌市)を強要の疑いで逮捕した。土下座といえば、TBS系の人気ドラマ「半沢直樹」で主人公が不正をはたらいた上司に迫ったことが記憶に新しい。影響の有無は不明だが、土下座の写真は短文投稿サイト「ツイッター」にアップされており、ネット上で「半沢直樹じゃないんだから…」などと話題になっていた。

 買った商品をめぐり、店の従業員に土下座を要求した女が逮捕された。

 東署によると、女の逮捕容疑は先月3日午後6時ごろ、札幌市東区の「ファッションセンターしまむら苗穂店」で「購入したタオルケットに穴が開いていた。店に来るのに費やした交通費を返せ」などと訴え、パート従業員の女性(32)ら2人に土下座をさせ、自宅に来て謝罪するとの念書を書かせた疑い。青木容疑者は東署の調べに対し、「強要はしていない」と容疑を否認しているという。

 署によると、青木容疑者は土下座の写真を携帯電話で撮影。その画像はツイッターに投稿され、インターネット上で話題になっていた。画像付きのツイートには「従業員の商品管理の悪さの為に客に損害を与えた」などの短文と、従業員2人の名字などが公開されていた。画像の中で、従業員2人は石のようなタイルの床の上で正座しており、1人が床に両手をつき、もう1人がひざに両手をつき、頭を下げていた。

 苗穂店は不良品だったとして、青木容疑者にタオルケットの代金980円を返却したが、従業員は容疑者宅を訪れなかったという。土下座を強要された従業員が9月下旬、東署に被害届を出していた。

 一連の事実関係について、しまむら本社企画室は「従業員2人は傷つき、つらい思いをしている。2人が早く安心して店で働けるように、沈静化してほしいと考えており、コメントは差し控えたい」としている。

 青木容疑者がドラマ「半沢直樹」に影響を受けていたかどうかは分かっていない。事件のあった先月3日は、半沢が大和田常務に対し、不正が明らかになった場合の土下座を約束させた第6話(8月25日放送)の9日後だった。

 ◆土下座 日本独自の礼式で、深い謝罪の気持ちや請願の意を一方的に表現するために行われるもの。中国の歴史書で日本についてまとめた「魏志倭人伝」(2~3世紀)にも、土下座文化の記述があり、身分制度があった近代、庶民が貴族に面会する際にも土下座する習慣があった。自己主張が強い欧米ではこのような、一方的な謝罪方法はない。同じ儒教文化を持つ中国、韓国でも見られない。また、イスラム教ではこの姿勢が礼拝に使われるが、あくまでも神への畏敬の念からなされる行為。

<「半沢直樹」土下座シーン>

 第1話(7月7日放送)で、融資失敗の浅野支店長に5億円回収を命じられ「取り戻すことができたら土下座してわびてもらいます」と要求。

 第5話(8月11日)で支店長の不正を暴き土下座させた。

 第6話(8月25日)では、大口取引先の資金運用失敗に絡んだ大和田常務に「指示した人物があなたなら土下座してわびてください」と要求。

 最終回(9月22日)で常務の不正を暴き、土下座させた。

 [2013年10月8日8時44分 紙面から]

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