さい帯血幹細胞移植療法
当院は「あきらめないがん治療」のもと、がんの部位・進行度に関係なく、副作用がほとんど無い、身体に負担の少ないがん治療を提供しております。
「高活性化NK細胞療法」は、ご自身の免疫細胞、特にNK細胞を活性化・増殖させ、ご自身に点滴で戻す治療法ですので、ご自身の血液ががんに侵されている白血病や、ある種の悪性リンパ腫などは、血液中のリンパ球を増やすことによって返って悪化させるリスクがあり適応外ということがありました。 そこで、白血病でも効果が期待できる「さい帯血幹細胞移植療法」をご提案いたします。
さい帯とは、赤ちゃんと胎盤を結んでいるへその緒のことで、このさい帯には血液が満ちており、その血液中には、造血幹細胞がたくさん存在します。
さい帯血には、骨髄と同じように、健康な赤血球や白血球、血小板などの血液を作り出す細胞(造血幹細胞)も豊富に蓄えられているために、白血病や、再生不良性貧血、免疫不全症、遺伝病などの血液の難病に苦しむ人たちに移植することにより、その治療に役立てることができ、1993年以降は白血病などの血液疾患患者への移植医療に広く用いられるようになりました。
白血病は、「血液のがん」ともいわれ、遺伝子変異を起こした造血細胞(白血病細胞)が骨髄で自律的に増殖して正常な造血を阻害し、多くは骨髄のみにとどまらず血液中にも白血病細胞があふれ出てくる血液の疾患です。治療は抗がん剤を中心とした化学療法と輸血や感染症対策などですが、難治例では骨髄移植や、さい帯血移植などの造血幹細胞移植治療も行われます。
骨髄移植は、白血球の血液型であるHLA型が、ドナーと移植対象患者との間で完全に適合しないと拒絶反応、GVHD(移植片対宿主病)が起きるため、骨髄移植はできません。完全一致のドナーを見つけるのは困難で、見つかるまでの長期間、治療ができません。骨髄移植ではHLA型が適合して移植が可能になる確率は、同父母の兄弟姉妹間で25%、非血縁者間では数百?数万分の1といわれています。
それに比べ、さい帯血からの造血幹細胞移植はHLA型が6座のうち4座以上が適応すれば治療可能となり、ほとんどの患者様にお待たせすることなく移植が可能です。骨髄や動員末梢血幹細胞に比べると造血幹細胞の数が少なく、生着率が悪かったり造血の回復が遅いデメリットはありますが、適切に保存された臍帯血は、短期間で移植が可能で、造血幹細胞が一旦生着し安定した造血が始まると、骨髄や動員末梢血幹細胞による造血よりも、移植片対宿主病(GVHD)が少ないメリットがあります。移植片対宿主病(GVHD)が少ない為にHLAが完全一致でなくても移植が可能なのです。
胎児や、子供の身体には、この幹細胞がたくさん存在するのですが、老化と共に減少し、臓器や組織が傷ついたり突然変異を起こしたりしても、その修復や入れ替えが追いつかなくなり病気が発症する可能性が高まります。
しかし幹細胞を移植することにより、修復が可能になり、白血病、再生不良性貧血、骨髄異形成症候群にも効果が期待できます。
2006年には秋篠宮妃紀子様が悠仁親王を出産された際に悠仁親王の臍帯血を公的バンクの一つである東京都赤十字血液センターさい帯血バンク(2012年現在の日本赤十字社関東甲信越さい帯血バンクの前身)に提供されています。
当クリニックでは、さい帯血移植療法で造血幹細胞移植を行うことで、身体にやさしい治療、あきらめない治療を積極的に行っています。
<あきらめない治療>
当院では個別無料相談を行っています。ご本人様、またはご家族だけでも大丈夫です。是非ご相談にお越しください。
※この治療法は、1980年代前半に臍帯血には造血幹細胞が含まれることがわかり、1988年、臍帯血を使った最初の移植医療(Gluckman博士らによるFnconi貧血児への移植)が行われ、その後各地で臍帯血バンクが設立され1993年以降白血病などの疾患への移植医療が各国広く用いられるようになっています。
治療費用
単価(税別) | 備考 | |
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臍帯血由来幹細胞基本検体 | ¥1,900,000 | 有核細胞数 4億個未満 |
グレードC1 | ¥2,600,000 | 有核細胞数 4億〜7億個未満 |
グレードC2 | ¥3,100,000 | 有核細胞数 7億〜10億個未満 |
グレードC3 | ¥4,100,000 | 有核細胞数 10億個以上 |
HLA遺伝子型検査 | ¥50,000 | 検査期間、約1週間 |
※HLA遺伝子型検査後、患者様に適応した臍帯血中の有核細胞の数によって、価格が決まります。
ご相談ください。