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JR北海道「最悪、脱線や衝突も」 幹部、未明の会見で謝罪

(10/08 08:26)

未明の会見で、ATSをめぐるトラブルについて説明するJR北海道の豊田誠常務=8日午前0時30分、札幌市中央区のJR北海道本社

未明の会見で、ATSをめぐるトラブルについて説明するJR北海道の豊田誠常務=8日午前0時30分、札幌市中央区のJR北海道本社

 列車の運行全般でトラブルが続くJR北海道で、特急列車の安全の「最後のとりで」となる自動列車停止装置(ATS)が長期間、機能しない状態だった疑いが新たに判明した。8日未明、急きょ行われた記者会見で、JR幹部はひたすら謝罪の言葉を繰り返し、出口が見えないJRの迷走ぶりがあらわになった。

 記者会見では、JR北海道の鉄道事業本部長の豊田誠常務と、同本部の難波寿雄車両部長が出席。報道陣約40人が集まる中、慌ただしく今回のトラブルの説明を行った。

 今回のトラブルについて、豊田常務らはATSそのものの不具合を否定。ATSが作動させるブレーキ装置に不具合が生じたと強調した。ただ、報道陣から「危険性がなかったのか」と問われると、「最悪、脱線や衝突の恐れがあった」と回答。「重大な事案だと思った」と苦しげに口をそろえた。

 一向にとどまる気配がみえないJR北海道の不手際やトラブル。記者から「利用客の信頼を失った状態で、このまま列車の運行を続けられるのか」と問われ、豊田常務は「しっかり改善し、運行を続けたい」という言葉を繰り返すだけだった。<北海道新聞10月8日朝刊掲載>

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