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富士通総研

Japan

Twitter(ツイッター)利用状況調査

~若年層と40代で異なる利用目的~

2010年3月
株式会社富士通総研


Twitterとは、米国のTwitter社が提供するコミュニケーションサービスで、その名称は「小鳥のさえずり」を意味する。ユーザーは140文字以内で、つぶやくように気軽に情報発信できる。2009年頃から日本でも利用者が増えており、2010年年始から鳩山由紀夫首相が情報発信を始めたことで、新聞や雑誌で取り上げられる機会が増えてきた。そこで、利用者層、目的、パソコンや携帯電話での使い分けなどTwitterの利用状況をアンケート調査した。

【調査実施詳細】

  • 調査期間:2010年1月18日(月)~20日(水)
  • 調査手法:インターネット調査(調査パネル:iMiネット)
  • 調査対象:15歳~64歳(都道府県・性・年代の構成を国勢調査準拠で割付)
  • 回答数:5,451件

【調査結果のポイント】

  • Twitterの認知は70.2%にのぼるが利用している人は8.2%にとどまる。言葉自体は広く知れ渡っているが、まだ実際に利用している人は一部に限られている状態である
  • Twitterの利用目的は、若年層を中心としたリアルタイムのコミュニケーションと、40代を中心とした情報収集に大きく分かれる
  • マーケティングツールとしてTwitterを活用する企業が増えているが、企業がTwitterを活用するにあたっては、自社の目的やターゲット、手法がTwitter利用層とマッチしているか等を見極めて取り組む必要がある

ツイッターの認知率は70.2%、利用率は8.2%

Twitterという言葉を知っている人(利用者を含む)は70.2%にのぼるが、現在利用している人は8.2%に留まる。言葉自体は広く知れ渡っているが、まだ実際に利用している人は一部に限られているようだ。


図表1 ツイッターの利用状況

ツイッターの利用状況

若年層はTwitterをリアルタイムのコミュニケーションツールとして積極的に活用

利用率を年代別に見ると、10代が14.9%で一番高く、20代は12.4%で、30代以降は8%以下と低くなっていることがわかった。性別では女性は男性よりも利用率が低く、女性40代以降は5%未満となっている。職業別に見ても学生の利用率が16.6%と高いことから、Twitterは大学生を中心とした若年層の利用が多いと考えられる。

利用率だけでなく利用内容も年代で異なる。10代・20代は、投稿する比率が高く、パソコンと携帯電話の両方でアクセスして1日に4回以上アクセスしている人の比率が高い。この結果から、若年層はTwitterをリアルタイムのコミュニケーションツールとして積極的に使いこなしている姿が伺える。


図表2 年代別ツイッターの利用度・認知度

年代別ツイッターの利用度・認知度


図表3 性年代別利用率・認知率

性年代別利用率・認知率


図表4 年代別投稿・閲覧状況

年代別投稿・閲覧状況


図表5 年代別アクセス端末

年代別アクセス端末


図表6 年代別アクセス頻度

年代別アクセス頻度

40・50代は新しいメディア・情報収集ツールとして評価

利用者にTwitterのメリットを聞いたところ、全体としては「リアルタイムに情報発信ができる(52.5%)」、「ブログより更新が簡単(52.2%)」という情報発信に関するものが5割を超えてい。また、「新しいメディアなので面白そう(26.8%)」、「有名人の情報にアクセスできる(21.9%)」という意見も多くなっている。

このメリット意識も年代によって異なり、情報発信の利用が多い10代・20代は「リアルタイム性」を高く評価するのに対し、40代・50代は「新しいメディア」や「有名人の情報」に対する評価が高くなっている。


図表7 ツイッター利用者の意識

ツイッター利用者の意識

鳩山由紀夫首相をフォローしている人は32.3%

有名人のTwitterのフォロー(対象者の書き込みを自動的に表示する機能)状況を見ると、鳩山由紀夫首相が23.2%、堀江貴文氏が15.2%、評論家の勝間和代氏が12.7%、シンガーソングライターの広瀬香美氏が12.3%なっている。

有名人のフォロー率は他の年代よりも40代が高く、鳩山由紀夫首相をフォローしている率は40代では30.6%、堀江貴文氏が22.4%となっている。メリットとして「有名人の情報にアクセス」を選ぶ率が高かったこともあり、40代はTwitterを情報収集ツールとして活用している人が多いようだ。


図表8 有名人のフォロー率

有名人のフォロー率

企業のTwitter活用上の注意点

調査の結果、Twitterの利用目的は、若年層を中心としたリアルタイムのコミュニケーションと、40代を中心とした情報収集に大きく分かれていることがわかった。

Twitterは140文字という制限があるためにブログのように詳しい情報発信は出来ないが、逆に、手軽、メールのように返事を強制しない、携帯電話を使ったリアルタイム性という3つの特徴を持つ、友人等とのコミュニケーション手段として利用が広がっているようだ。

2010年に入り、マーケティングツールとしてTwitterを活用する企業が増えている。企業がTwitterを活用するにあたっては、自社の目的やターゲット、手法がTwitter利用層とマッチしているかを見極めて取り組む必要があるだろう。

【iMiネット】

本調査に使った「iMiネット(いみねっと)」は株式会社ライフメディアが運営するアンケートサービスです。今回は、都道府県・性・年代の構成を国勢調査と準拠させて割り付ける「iMiネット国勢比率型調査パック」を利用し、より実態が分かる形で調査を実施した。

【この調査に関するお問い合わせ先】

株式会社富士通総研 ビジネス調査室 田中秀樹
電話: 03-5401-8402
ホームページ: http://jp.fujitsu.com/group/fri/report/cyber/
E-mail:fri-cyber@cs.jp.fujitsu.com

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