除染作業:違法派遣容疑で元組員ら4人逮捕 宮城県警
毎日新聞 2013年10月07日 21時42分
東京電力福島第1原発事故に伴う福島市発注の除染作業に作業員を違法に派遣したなどとして、宮城県警暴力団対策課と仙台南署は7日、労働者派遣法違反などの容疑で仙台市太白区郡山8、指定暴力団稲川会系の元暴力団幹部、西村満徳容疑者(67)ら男4人を逮捕した。
西村容疑者ら2人の容疑は今年3月、労働者派遣法が禁止する土のはぎ取りなどの除染作業をさせるため、宮城県内の30〜60代の男性6人を建設会社に派遣、福島市内で作業を延べ95回させたとしている。2人は容疑を認めているという。
同県岩沼市三色吉の建設会社社長、長田俊明容疑者(64)は自社を通じて男性6人を派遣、福島県相馬市岩子の2次下請け建設会社社員、林文典容疑者(54)は実際に除染作業に従事させた職業安定法違反の疑い。2人は「犯罪だと思っていなかった」などと容疑を一部否認しているという。
宮城県警は西村容疑者が派遣業の利益を暴力団組織への上納金に充てていた可能性もあるとみて調べている。除染に暴力団が関わったとして摘発されたのは全国6件目。