汚染水あふれ出し 連絡ミスが原因10月3日 4時15分
東京電力福島第一原子力発電所で1日、雨水の移送先を誤り、タンクから汚染水があふれ出した問題は、東京電力と協力会社との間の連絡のミスが原因だったことが分かりました。
汚染水対策の現場では、このところミスが相次ぎ、緊急の作業や仮設の設備を使う作業をどう管理していくのか課題になっています。
福島第一原発では、1日、汚染水のタンク周辺のせきにたまった雨水を別のせきに移す予定でしたが、移送先を間違えて、小型のタンクに送ったため、およそ5トンの汚染水があふれ出しました。
なぜ移送先を間違えたのか、東京電力は2日の会見で、協力会社にせきから小型のタンクにつながる新しい配管を緊急に作るよう指示していたことを明らかにしました。ところが協力会社の作業員には、同じ日に別のせきに水を移す作業が予定されていることは知らされず、別のせきにつながる配管を途中で切断して、小型のタンクにつなぎ替えてしまったということです。
一方の東京電力は配管がつなぎ替えられたのを知らずに、水の移送を始めてしまい、作業前の確認でも、ほかにある複数の配管からせきに水が送られていたため、間違いに気が付かなかったということです。
東京電力は、「協力会社とのコミュニケーションが取れていなかった。作業内容は毎朝、確認しているがなぜ連絡ミスが起きたのか調査中だ」としています。
福島第一原発では、汚染水の処理設備で、タンク内の点検に使ったゴム製の板を回収し忘れたため、処理が一時停止するなどミスが相次いでいます。
汚染水対策の現場ではさまざまな緊急の作業や仮設の設備を使う作業が同時に行われていて、複雑になっている作業をどう管理していくのか課題になっています。
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