京都朝鮮第一初級学校(現・京都朝鮮初級学校)を運営する京都朝鮮学園が「在日特権を許さない市民の会」(在特会)と会員ら9人を相手取り、学校周辺での街宣活動の禁止や計3千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が7日、京都地裁であった。橋詰均裁判長は、街宣活動について「著しく侮辱的、差別的で人種差別に該当し、名誉を毀損(きそん)する」として計約1226万円の賠償を命じた。また、同学校の移転後の新校舎付近で、新たな街宣活動を差し止める異例の判断も示した。
判決によると、在特会の会員らは2009年12月〜10年3月、京都市南区にあった第一初級学校周辺で、「犯罪者に教育された子ども」「朝鮮半島へ帰れ」などと3回にわたり演説した。判決はこの演説内容は日本も加盟する人種差別撤廃条約に照らして「人種差別」にあたると判断。「在日朝鮮人に対する差別意識を世間に訴える差別的発言」として名誉毀損の成立を認定。公益目的は認められず違法だと結論付け、「発言は事実に基づいた公正な論評」とする在特会側の反論を退けた。
また、同校は昨年4月、別の初級学校と統合して現在の校名に変更し、今年4月に京都市伏見区の新校舎に移転した。新校舎での街宣活動は起きていないが、判決は「在特会と会員らが新校舎付近で同様の示威活動を行うおそれがある」と認定。「生命、身体、名誉、平穏な日常生活を送る利益などの人格的利益の侵害行為が繰り返される恐れがある場合、不作為義務が発生する」と述べ、新校舎付近での街宣を差し止めた。