フロントとの会談で“バレ級”の獲得要望を伝えた和田監督。左は中村GM【拡大】
10月4日深夜。日付が変わろうかという時間に球団幹部らと、和田監督らが東京都内に集結した。
球団サイドは8年ぶりのリーグ優勝こそ逃したものの昨季5位から2位と躍進した現場へのねぎらいや12日から始まる広島とのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージに向け激励した。同時に来季に向けた補強方針を確認した。
「バレンティンみたいな選手がいれば、という話は現場からあった」
球団首脳が和田監督らから、同日の試合で60号を放ったヤクルトの主砲を例に出し、大砲獲りの要望を受けたことを明かした。
別の球団幹部によると「その日の、試合のことから広がった雑談の範囲内だ」だという。だが、フロントは新4番候補としてメジャー級の長距離砲探しに奔走中であることを踏まえると現場とフロントの意見が合致したともいえるだろう。
現在、阪神の得点数は中日と並びリーグ最低(5位)の「526」。本塁打数は「82」で12球団ワースト。本拠地・甲子園が広いことを考慮しても少ない数字だ。
中村GMは9月下旬、新外国人候補調査のため、再渡米した。およそ1週間の滞在でメジャーを視察。リストを近日中に坂井オーナーに提出、大補強へのゴーサインを得る流れだ。