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【モータースポーツ】【INDY】琢磨、PPスタートも無念17位 第17戦予選&決勝2013年10月7日 8時44分
【リライアント・パーク・スタジアム・サーキット(米テキサス州ヒューストン)天野雅彦】インディカー第17戦は5日、当地で予選&決勝が行われたが、F1EXPRESS再開記念として、天野雅彦さんのリポートを完全掲載。佐藤琢磨のPPゲットの興奮をたっぷりどうぞ。 ◇ ◇ ◇ ターン1のバンプが問題とされ、金曜日にはシケインを設けてのプラクティスが2回行われたが、予選はシケインなしで決行されることになった。土曜日の朝に10分間だけのプラクティスが急きょ用意され、状況が改善されているとの確認がなされたからだった。 予選は出場24台を2グループに分けて行われた。後に走る2グループ目の方が路面コンディションが良かった上、赤旗による中断も一切なかったことから、2グループ目からポールポジション獲得ドライバーは誕生した。それは佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)だった。 琢磨は(硬めの)ブラックタイヤでコースインし、グループ1のトップタイムより速い1分0秒9974という素晴らしいラップタイムを出してトップに立った。ピットで(軟らかめの)レッドタイヤに交換している間に順位は2番手に下がったが、琢磨はレッドでの3周目に1分0秒4535を出してトップに復帰。このタイムが破られることはなく、今季初、キャリア3回目、2011年のエドモントン以来となるポールポジション(PP)獲得が実現した。 第1グループでトップだったウィル・パワー(チームペンスキー)が1分01秒1524で予選2番手となり、フロントロー外側グリッドを得た。 「チームの地元でポールポジションを獲得できてうれしい。クルーたちが素晴らしい力を発揮してくれたおかげだ。開幕前からヒューストンでのレースでは頑張りたいと考えていた。AJは思ったよりも長いこと現場を離れていて、今回からピットに復帰してくれている。そういう状況でポールを獲れたこともうれしい」と琢磨は語った。 だが決勝は、スコット・ディクソン(ターゲット・チップガナシ・レーシング)が3度目のシリーズタイトル獲得に向けて、改めて強い意欲を見せることになった。シーズン終盤に入ってからの3連勝で一気にタイトル争いへと名乗りを上げたディクソンだったが、ソノマとボルティモアで続けてシリーズ主催者による不可解な裁定が重なり、残り3戦で49点という大量のポイントリードをエリオ・カストロネベス(チームペンスキー)につけられてしまっていた。しかし、ヒューストンのダブルヘッダー第1戦でディクソンは見事優勝。ポイント差を一挙に8点にまで縮めてみせた。 予選3位だったディクソンは、スタートでもそのポジションをキープ。PPの佐藤琢磨がタイヤ・パンクでピットへと消えたことでパワーの後ろの2位へとひとつ順位を上げた。 パワーがトップを保ってレースは進んで行ったが、ディクソンの方がマシンの仕上がりが良いように見えていた。抜きあぐねたディクソンは早めにピットに向かうことを決断。36周目のことだった。 次の37周目にパワーもピットイン。ここでマシンをジャッキアップに通常より1秒以上長くかかり、その差によってパワーは2位に順位を下げた。 狙い通りにピットタイミングを利用してトップに立ったディクソン。そこからの彼はパワーとの差を一気に広げてみせた。どちらも装着タイヤはブラック。ディクソンの明らかな優勢のままレースは終盤戦へと突入して行った。 64周目、ディクソンが最後のピットストップに入った。彼のクルーたちはブラックタイヤを用意していた。ここでディクソンが大きな幸運に見舞われた。オリオール・セルビア(パンサーレーシング)がコース上にストップし、イエローが出されたのだ。ディクソン以外のドライバーたちの大半は、もう1回ピットストップを行わなければゴールまで走り切れない状況だった。 68周目、コーションが続く中でピットがオープンになったが、驚いたことにパワーはピットインしなかった。チームがステイアウトの指示を出したのだ。しかし、その作戦は明らかな間違いだった。同じ作戦を採用したルーキーのルカ・フィリッピ(ブライアン・ハータ・オートスポート・ウィズ・カーブ・アガジェニアン)ともども、彼らは次のフルコースコーションで給油とタイヤ交換、順位を大きく落とし、それが最終結果にもマイナス効果をもたらした。 パワーが作戦ミスで後方集団に埋もれ、ディクソンの優勝を脅かす者はいなくなった。2番手にはシモーナ・デ・シルベストロ(KVレーシング・テクノロジー)、3番手にはジャスティン・ウィルソン(デイルコイン・レーシング)が浮上してきていた。 ディクソンは今季最多となる4勝目を挙げ、前述の通りカストロネベスとの差を8点にまで縮めた。カストロネベスは予選22位で、21番手からのスタートだった。粘り強く上位フィニッシュを目指すはずだった彼だが、序盤にしてギアボックスにトラブル発生。9周もの遅れを採り、18位でゴールするのが精いっぱいとなった。依然としてリタイアはゼロだが、今季2度目のトップ10圏外でのフィニッシュにより、ポイントリードがほぼ消滅する憂き目をシーズン終盤土壇場で見ることとなった。 ドライバー部門同様、マニュファクチャラータイトル争いでも大きな動きがあった。ホンダが今季9勝目を挙げ、8勝のシボレーを逆転してポイントトップに立ったのだ。シボレーがシリーズに復帰して以来初めてのことだ。今シーズンのアイオワでの第10戦が終了した時点では、シボレーが7勝3敗で大きくリードをしていた。しかし、シーズン終盤になってホンダはディクソンの3連勝などで一挙に差を縮め、ついには逆転を果たした。明日のレースでホンダが優勝すればマニュファクチャラータイトルは最終戦を待たずに彼らのものとなる。 PR情報
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