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【大リーグ】

アスレチックス、若手でタイ グレイ8イニング無失点&ボートがサヨナラ打

2013年10月7日 紙面から

◇ア・リーグ地区シリーズ アスレチックス1−0タイガース

 負ければ“崖っぷち”という勝利を義務付けられた試合で、今季途中にメジャー昇格したばかりの若きバッテリーが抜てきに応えた。

 試合を決めたのはメジャー2年目の捕手ボート。同点の9回無死満塁で、カウント1−1からの3球目、見送ればボールだったかもしれない内角低め、93マイル(約150キロ)のツーシームを左中間にはじき返した。

 「野球少年の誰もが夢見る瞬間。俺もこんな晴れ舞台でサヨナラ安打を打つのをずっと夢見てきたんだ」とボート。プロ7年目ながら、なかなか芽が出ず、控えの控えだった男は今季も傘下3Aが主戦場。ノリス、ジェイソら主力捕手の相次ぐ負傷離脱でようやく出番が回ってきただけに思いがあふれる。同僚のひげそり用クリームパイ攻撃など手荒い祝福も心地良かった。

 女房役をヒーローに仕立てたのがメジャー1年目のグレイ。内外角に制球された150キロ超の直球、落差の大きいカーブを武器にタイガースの強力打線を8イニング無失点に抑えた。「(名投手の)ベケット、シリングのようだった。今日のアイツは打てない」とタ軍の主砲カブレラも脱帽するしかなかった。

 「ハンターなんて子どものころから大好きだった選手だし、興奮でアドレナリン出まくりだったけど、うまく自分をコントロールできた」とグレイ。初顔合わせゆえの“ビギナーズラック”的側面があったことは否めない。だが、星を五分に戻す価値ある勝利に変わりはない。短期決戦に必要なラッキーボーイズがア軍に現れた。

 

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