東京電力は3日未明、福島県庁内で記者会見し、福島第1原子力発電所の敷地にある地上タンクの1基から高濃度の汚染水が漏れたと発表した。汚染水は側溝に流れ込み、排水路を経由して「海に流出した可能性が高い」としている。漏れた量や放射性物質の濃度などは調査中。原子力規制庁は東電に海への流出防止や汚染土壌の回収などを指示した。
東電によると、新たに漏洩(ろうえい)が見つかったのは敷地内の「B南」と呼ぶエリアのタンクで、8月に約300トンが漏れたタンクとは別。2日午後8時5分、B南でせき内にたまった水を移送しようとしていたところ、円筒形をしたタンク上部のふたの部分と側面の板の継ぎ目から汚染水が垂れているのに作業員が気付いた。
汚染水はタンクの周りに設置された点検用の足場に垂れ、せきの外の地面に流れ落ちていた。数メートル離れた場所に排水溝を経由して海に通じる側溝があり、汚染水が流れ込んだとみられる。
B南エリアでは台風による雨でせき内の水かさが増したため、2日午前からせき内の水をポンプでくみ上げ、タンクに戻す作業をしていた。タンクがある場所は地盤が山側から海側へわずかに傾いており、タンク自体も傾斜している。タンクは5基が東西方向に並んで連結されており、水位計は最も高い位置にあるタンクにのみ設置されていた。水位計ではまだ余裕があったが、くみ上げにより、最も海側のタンクから汚染水があふれてしまったという。
タンクには原子炉の冷却水からセシウムを取り除く処理をした汚染水が保管されていた。せき内の水からはストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり20万ベクレルの高濃度で検出されており、汚染水が流れ込んだとみられる。ストロンチウムを海に放出する国の基準は同30ベクレル。東電は2日午後8時40分、側溝に土のうを置き、流出を止めたとしている。
東京電力、福島第1原子力発電所、汚染水
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