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【おくやみ】

三善晃さん死去 作曲家、文化功労者

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 歌曲から管弦楽曲までクラシックを幅広く手掛けた作曲家で、文化功労者の三善晃(みよしあきら)さんが四日午前十時五十五分、心不全のため東京都内の病院で死去した。八十歳。東京都出身。葬儀は親族のみで行った。後日お別れの会を開く予定。喪主は妻由紀子(ゆきこ)さん。

 東大文学部在学中の一九五三年、日本音楽コンクール作曲部門で優勝。優れたオーケストラ作品の作曲家に贈られる尾高(おたか)賞を五五年に受賞し、先駆的な音楽性が注目された。同年、パリ音楽院に留学した。

 戦争体験を背景に、日本語とクラシックの関わりを見つめ、生と死というテーマを音楽の中に追求し続けた。

 代表作に「レクイエム」「弦楽四重奏曲第一番」や、詩人の谷川俊太郎さんと組んだ合唱曲「風のとおりみち」「木とともに 人とともに」などがある。

 毎日芸術賞、フランス学術文化勲章などを受けた。二〇〇〇年にはオペラ「遠い帆」でサントリー音楽賞を受賞した。桐朋学園大学長、東京文化会館館長などを歴任。九九年日本芸術院会員。二〇〇一年文化功労者。著書に「ヤマガラ日記」「遠方より無へ」などがある。

◆「九条の会」賛同者

 三善さんは、憲法九条を守ろうと護憲派の知識人らの呼び掛けで二〇〇四年に結成された「九条の会」の賛同者で、「マスコミ九条の会」の呼び掛け人だった。

 

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