雨森芳洲の精神に学ぼう 日韓フォーラム長崎大で開催 [長崎県]
長崎市の長崎大文教キャンパスで5日、「日韓交流フォーラム」が開かれ、県が招いた韓国の大学生21人を含む約300人が日韓交流のこれからを考えた。両国の若者の相互理解を深めようと、県が企画した日韓未来塾の一環。
韓国に詳しい女優の黒田福美さんと韓国・釜慶(プギョン)大学校の朴花珍(パクファジン)教授が講演。対馬藩の儒学者・雨森芳洲(あめのもりほうしゅう)と朝鮮半島の人々との友情を紹介した朴教授は「互いに戦わず、欺かず、真実を持って接するべきだという当時の精神を今こそ学ぶべきだ」と呼び掛けた。日本と韓国の6人が並んだパネル討論では、中村法道知事が「両国間の障害を乗り越えるにはもっと民間交流が必要だ」と語った。
会場からも発言があり、対馬市出身の長大経済学部4年の吉田全毅さん(22)は「対馬と韓国がいい交流をするために、対馬の住民が異文化を理解する機会をもっと設けてほしい」と述べた。
=2013/10/06付 西日本新聞朝刊=