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阪神藤浪の負け消した神様の置き土産

引退セレモニーで藤浪(左)と握手を交わす桧山(撮影・清水貴仁)
引退セレモニーで藤浪(左)と握手を交わす桧山(撮影・清水貴仁)

<阪神4-3巨人>◇5日◇甲子園

 ミラクル勝利で、最後のG倒で、桧山を送り出した。阪神先発藤浪晋太郎投手(19)は5回3失点と、1年目シーズン最終登板は消化不良だった。敗色濃厚だった8回裏、上本の同点3ランに最後は相手失策でラッキーな大逆転。10勝止まりの藤浪も和田阪神も、胸に残る悔しさはCSで晴らす。

 神様の花道を勝利投手として飾れなかった。藤浪は確かに、神様の心意気を受け取った。日本一を目指す-。チームメート1人1人と握手を交わした桧山は、藤浪の前で立ち止まった。「頑張れよ」。短い言葉は19歳を奮い立たせるには十分だった。

 「感動しましたし、あらためて日本一を目指さないといけないと思いました。最後に、桧山さんに『思い残すことがない』と言って引退してもらえるようにしたい」

 1、2回と先頭打者に二塁打される不安定な投球だった。4回には2四球で首を絞め、タイムリーと味方失策で3失点した。5回100球で降板。CSへ、不安が残らないといえばうそになる内容ではあった。中西投手コーチも「トップバッターに対し、探りながら入っている。春先に比べて、リズムが悪い」とあえて厳しく評した。

 プロ1年目のシーズンを終えた。9月以降は勝ち星を伸ばせなかったが、堂々たる成績を残した。阪神では67年江夏以来の2桁勝利。規定投球回には6回1/3足りなかったが、防御率2・75。だが、それでは満足しない。

 「今年に関しては、納得しているというより、勝たせてもらった。自分で勝ち取った10勝ではない。来年は胸を張って、自分で10勝しましたと言えるようにしたい」

 この日はツーシームを多投し「軸にはしませんが、使えると便利」と新たな武器に自信をうかがわせた。CSでは19歳藤浪の集大成をぶつける。神様の思いも胸に逆転日本一へ駆け上がっていく。【山本大地】

 [2013年10月6日11時10分 紙面から]

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