2013.10.6 05:04(2/4ページ)

神様ありがとう!虎・桧山、万感フィナーレで「日本一」誓う 

スタンドには「ありがとう」の横断幕がいくつも掲げられた

スタンドには「ありがとう」の横断幕がいくつも掲げられた【拡大】

 涙を拭う必要はなかった。仲間の手で8回、宙に舞った。大歓声のなか、グラウンドを1周すると、ナインとともに「グラティー」を決めた。さらに、異例の2周目に突入し、今季最多4万7046人のファンと万歳三唱だ。桧山らしい、笑顔があふれた引退セレモニー。万感の“フィナーレ”だった。

 「一体感を出して楽しく締めたいと思っていた。(万歳は)優勝したときに1度やったことがあって、みんなが明るく終われればとね」

 最高の舞台。幼少期から食らいつくように見つめた伝統の一戦。昨年5月27日の西武戦(甲子園)以来、「5番・右翼」に闘志を燃やした。左飛、右飛で迎えた七回一死走者なしの3打席目。最後は外角144キロ直球をフルスイングし、一ゴロに倒れた。それでも、表情は晴れやか。496日ぶりの守備では打球を3度、処理した。捕球する度に右翼席が沸いた。視線の先には背番号「24」の横断幕。虎党の熱い声援、叱咤激励が最も聞こえるポジションを愛していた。

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