【上原密着２４時（４）】アメリカンリーグの地区シリーズが４日（日本時間５日、マサチューセッツ州ボストン）で開幕し、レッドソックスがレイズに１２―２で先勝した。先発のエース左腕・レスターは７回２／３を投げ３安打２失点と好投し、打線は１４安打１２得点と爆発。点差が開いたためクローザーの上原浩治投手（３８）は出番がなかった。

　０―２で迎えた４回、ひとつのプレーで試合の流れが大きく変わった。レッドソックスは先頭ペドロイアが中前にチーム初安打。続くオルティスは右翼へ大飛球を放つと、レイズのマイヤーズ右翼手がゆっくりと落下地点に入ったため、右飛で凡退かと思われた。ところがマイヤーズは捕球体勢に入らず、打球はワンバウンドで右中間フェンスを越えた。打球を見失ったのか、ジェニングス中堅手との連係ミスなのか。いずれにしても幸運な形で手にしたチャンスをレッドソックスは逃さなかった。ゴームスの２点適時二塁打で同点とすると、ミドルブルックス、ビクトリーノらの適時打で一挙５点を奪い逆転。５回に３点、８回にも４点を追加した。

　上原はシーズン同様、２回裏終了時にブルペンに移動。５回までは登板を想定した準備を重ねていたが、大勝ムードとなると“スイッチオフ”。ブルペンで肩を作ることもなくチームの応援に専念した。試合後は登板しなかったことから特にコメントせず、笑顔で球場を後にした。