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アイルランド 上院廃止案否決
10月6日 5時59分

3年前に財政危機に陥り、EU=ヨーロッパ連合などから金融支援を受けているアイルランドで、財政再建の一環として、政府が議会上院の廃止を提案して、その是非を問う国民投票が行われましたが、反対多数で否決されました。

アイルランドは、3年前の秋に財政危機に陥ったことから、EUなどから金融支援を受けて財政の立て直しを進めています。
今回の国民投票は、財政再建の一環として政府が提案した、議会上院の廃止の是非を問うために4日実施され、5日に開票が行われました。
その結果、上院の廃止に賛成が48.27%、反対が51.73%と、政府案は反対多数で否決され、上院は維持される見通しとなりました。
アイルランドの上院は、議員が選挙ではなく政府などの指名によって選ばれているほか、下院の決定を覆す権限を持っていないことなどから、政府は、政治的な役割を十分に果たしていないとして廃止を提案し、廃止によって年間2000万ユーロ(日本円で26億円余り)を削減できるとしていました。
今回の国民投票の結果を受けて、アイルランド政府は、議員定数の見直しなど、ほかの緊縮策を検討するものとみられます。
ユーロ圏各国は信用不安の影響で財政緊縮策を進めていますが、政治制度にまで踏み込んでコスト削減の対象にしたケースはなく、今回の国民投票の結果が注目されていました。

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