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'13/10/6

条例効果か路上の吸い殻減少




 広島市中心部で歩きたばこを禁じる「ぽい捨て等防止条例」の施行から今月で10年。市によると、路上の吸い殻は施行前の約10分の1に減った。市は今後、喫煙ルームを街角に増やし、一層のマナーの向上と受動喫煙対策に取り組む方針でいる。

 3日午後、中区役所前の歩道。「自転車に乗りながら喫煙してはいけないと知っていますか。条例に沿い千円を徴収します」。市ぽい捨て防止指導員の三浦雅史さん(58)が男性に声を掛けた。男性は「分かりました」と言葉少なに千円札を渡し、自転車で去った。

 「吸い殻の数は確実に減っている」と三浦さん。指導員はほぼ毎日、1日6時間かけて本通り商店街などを巡回する。反発する人には、条例の意義などを丁寧に説明している。

 条例は2003年10月施行。対象は市中心部の約3・1平方キロに及ぶ。灰皿が設置されていない路上での喫煙や、吸い殻の投げ捨てを禁じている。

 市業務第一課は「喫煙者が減ったのに加え、マナー意識の高まりで路上の吸い殻は減っている」と説明する。市は施行前の03年9月30日、対象エリアの8カ所で432個の吸い殻を確認。同じ8カ所で04年度から続ける月1回の定点調査で、12年度は平均49・6個と約10分の1に減っている。

 条例施行3カ月後から始めた違反者からの過料千円の徴収も、12年度は148件と04年度(247件)の4割減だった。

【写真説明】中区の本通り商店街でたばこの吸い殻を拾う指導員




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