収賄容疑で元国税調査官再逮捕＝ＯＢから１００万円―大阪地検

　税務調査の日程を漏えいした上で脱税額を少なく見せ掛けた見返りに、現金約１００万円を受け取ったとして、大阪地検特捜部は４日、加重収賄容疑で大阪国税局西税務署の元上席国税調査官平良辰夫容疑者（４３）＝起訴休職＝を、贈賄容疑で同国税局ＯＢの税理士細名高司容疑者（６１）を再逮捕した。特捜部は、これ以外にも金品などの授受がなかったか調べている。

　平良容疑者の逮捕容疑は、ホストクラブ運営会社「Ｍ」（大阪市西区）に対する税務調査の日程を事前に伝えた上、実際より脱税額を少なく見せ掛けたことへの謝礼として、２０１１年９月１０日ごろ、細名容疑者から現金約１００万円を受け取った疑い。

　特捜部によると、Ｍ社は細名容疑者の顧客。税務調査は抜き打ちで同年７月２８日から実施されたが、平良容疑者は６日前に電話で「同日午後０時半に着手する」と伝えていたという。

　特捜部は４日、日程漏えいのほか、別の風俗店に関する内部資料を渡したとして、国家公務員法（守秘義務）違反罪で平良容疑者を追起訴。細名容疑者についても、無登録で貸金業を営み、顧客７人に１億円余りを貸し付けるなどしたとして、貸金業法違反罪などで追起訴した。