東京電力は4日、福島第1原発で試運転中の多核種除去設備(ALPS)が同日午前6時40分に自動停止し、約12時間後に運転を再開したと発表した。
東電によると、設備はA〜Cの3系統で、このうち唯一試運転中のC系統で処理工程の異常を知らせる警報が鳴り、汚染水処理が停止した。
フィルターの目詰まりを解消する作業中、排水の受け入れ先でないタンクが「開」となり、異常警報が出たという。停止中のB系統のタンクに排水の受け入れ先を変更してトラブルを解消し、C系統を再稼働した。
C系統は9月27日に試運転を再開したが、作業員がゴム製シートをタンク内に置き忘れるトラブルで22時間後に停止し、30日に運転を再開したばかりだった。
ALPSは汚染水からトリチウムを除く62種の放射性物質を除去する。