南方の巨大魚や漂着死が消え、スケトウダラやメバルが戻った…
「原発停止」で復活した日本の海
(週刊朝日 2013年9月27日号配信掲載) 2013年9月18日(水)配信
釣れなくなった
南方系の大型魚
増えているのはタイやクエという大型魚から、ウルメイワシ、カタクチイワシなどだそうだ。
「イワシ類はけっこう増えている。特にウルメイワシが目立つ。川内原発が運転していると、潮の流れなどによっては3度くらい海水の温度が違うって言われていた。原発の運転が停止して元の海水の温度になったことが、魚が増えている原因ではないのかな」(地元漁協関係者)
川内原発のすぐ南側に寄田(よりた)海岸という砂浜がある。海岸にはフェンスが張りめぐらされ、フェンスの向こうに原発の原子炉建屋が間近に見える。防波堤の内側には、原子炉冷却のための取水口と排水口がある。
寄田海岸で、10年以上も清掃やウミガメの保護活動を続けている中野行男さん(55)に聞いた。
「2009年ごろから、ウミガメやイルカ、サメ、マッコウクジラなどの死骸が次々と砂浜に漂着するようになったのです」
死骸が漂着するたびに、中野さんは写真を撮影してきた。手にしているファイルには、膨大な数の写真が収められている。
1メートルを超す大きなサメが砂浜に横たわる。アオウミガメが干からびて打ち上げられ、50センチほどのダツが何匹も横たわって死んでいる。また、ムラサキガイの死骸が何百メートルにもわたって連なる写真もある。かなり異様な光景だ。
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