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南方の巨大魚や漂着死が消え、スケトウダラやメバルが戻った…

「原発停止」で復活した日本の海

週刊朝日 2013年9月27日号配信掲載) 2013年9月18日(水)配信

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鹿児島・川内原発(左)と、川内原発周辺の砂浜に漂着していたサメの死骸(2009年、提供写真)。死因は不明だが、原発停止後は見られなくなったという [拡大]

日本各地の海岸に原発を造るとき、電力会社は「海洋への影響はほとんどない」といった説明をしてきた。だが、福島第一原発の事故後、全国の原発が次々と停止した結果、原発周辺の海域では、魚種ががらりと変わっていた。はからずも、原発の温排水が、日本の海に大きな影響を与えていたと証明する状況になっている。

「原発が停止し、温排水が排出されなくなって、海は劇的に変わりました」

 京都大学舞鶴水産実験所准教授の益田玲爾(ますだ・れいじ)氏がそう実感を込める。益田氏は2004年から、福井県高浜町の関西電力高浜原発の温排水と海の関係について、潜水調査を続けてきた。

 原発は運転中、海水で原子炉の熱を冷やす。そのため、膨大な海水を取水して排出する。その際、海に放出する海水の温度は、通常より7度前後高い。

 京都大学原子炉実験所助教の小出裕章氏が、こう説明する。

「日本の原発がすべて海の近くに立地しているのは、海水を取水して原子炉を冷却するためです。温排水を出す原発は、海を温める装置となっているのです」

 福島第一原発の事故後、定期点検などで停止した原発の再稼働条件は厳しくなり、全国の原発が次々と停止していった。高浜原発では12年2月20日で全基が停止した。

続きを読む : 益田氏によると、原発稼働中…

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