都議会:五輪巡り代表質問 カヌー「地元意見聴く」 都、鉄道新線には消極的 /東京

毎日新聞 2013年09月26日 地方版

 2020年夏季五輪の東京開催が決まってから初めての都議会代表質問が25日行われ、各会派が街づくりなどについて都の姿勢をただした。環境保全の観点から異論が出ている葛西臨海公園のカヌー会場整備について、都側は地元の江戸川区から意見を聴く方針を表明。また、成田、羽田両空港を結ぶ「都心直結線」など開催計画にない鉄道インフラ整備について、猪瀬直樹知事は「採算性などを見極める必要がある」と慎重姿勢を示した。【和田浩幸、竹内良和】

 葛西臨海公園のカヌー・スラローム競技会場整備については、日本野鳥の会が「野鳥など多くの生物の生息が脅かされる」として計画見直しを都や招致委員会に要請。国際オリンピック委員会(IOC)評価委員の現地視察報告書でも「環境に対するさらなる配慮が求められる」と指摘されていた。

 この点について細井優スポーツ振興局長は「自然環境と調和した計画となるよう検討を進める」と答弁。詳細な環境影響評価を実施し、江戸川区や野鳥の会からも意見を聴く方針を明らかにした。

 五輪開催に伴う競技施設やインフラ整備を巡っては、中西充総務局長が被災地復興との並行作業で土木や建築などの技術職員の需要が大幅に高まると指摘。そのうえで「採用時期の前倒しや、都や民間の技術者OBの任期付き採用などで対応する」と述べた。

 都心直結線や、東急と京急の蒲田駅を結ぶ「蒲蒲線」など五輪に合わせた鉄道新線計画については「需要がどれだけあるのか、事業採算性や費用対効果を見極める必要がある」(猪瀬知事)、「東急と京急の線路幅の違いなど、さまざまな課題がある」(藤井寛行技監)など慎重な答弁に終始した。

 また、IOC総会の最終プレゼンテーションで質問も出た福島第1原発の汚染水問題について、猪瀬知事は「大事なことは政府が本気で取り組むことを意思表明したことだ」と安倍晋三首相のプレゼンでの説明を評価し、政府と東京電力の責任で対策を急ぐべきだとの考えを示した。

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