東京にある在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部の建物・土地について、2回目の入札が3日に始まった。
東京地方裁判所は今月10日まで入札を受け付け、17日に開札を行って22日に最終的な売却先を決める。朝日新聞などが4日付で報じた。入札の下限は1回目と同じ約21億3400万円。
東京の中心部、千代田区にある朝鮮総連本部の不動産は、3月の1回目の競売で宗教法人最福寺(鹿児島県)の池口恵観法主が45億1900万円で落札したが、池口法主は落札代金を調達できず、購入を諦めた。
池口法主は「金日成(キム・イルソン)主席観世音菩薩像」を北朝鮮に寄贈するなど、北朝鮮の高官たちとも緊密な関係を築いている。
当初は建物を購入し、これを朝鮮総連に賃貸する方針だったが、金融機関から融資を受けられず、落札資格を取り消された。最福寺と池口法主は今回の再入札には参加できない。
朝鮮総連本部の不動産は2390平方メートルの土地と、地上10階地下2階のビルで、事実上の北朝鮮大使館の役割を果たしてきた。だが2007年、朝鮮総連関連の金融機関が627億円に及ぶ債務を返済できず、土地・建物が競売にかけられた。