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【プロ野球】

バレ60号 送別の大台弾 「シンヤのために取っておいた」

2013年10月5日 紙面から

◇阪神3−2ヤクルト

 阪神が競り勝った。2−2の延長12回2死一、二塁から失策で勝ち越した。10、11回を完璧に抑えた松田がプロ初勝利。ヤクルトは6回にバレンティンが60号2ランを放ったが、後が続かず。引退試合の宮本は5打数無安打。

 前人未到の領域に踏み込んだ。弾丸ライナーが右翼席前列に鋭く突き刺さった。2点を追う6回2死三塁、バレンティンが、相手先発メッセンジャーの2球目を完ぺきにとらえた。

 「『ココ・ルース』と呼んでね。ベーブ・ルースさんに肩を並べることができ、光栄に思っている」。試合後は喜びの表情を見せた。1度は同点に追い付く2ランは大台の60号。1927年にベーブ・ルース(当時ヤンキース)がマークした年間本塁打数に日本球界で初めて並んだ。

 宮本の引退試合に花を添える1発でもあった。「(60号は)今日のために取っておきました。今日はシンヤの引退試合なので、打てたらいいなという気持ちがあった」。この回無死二塁で、宮本が進塁打となる一ゴロを放ってチャンスを広げた。ベテランの心意気にバットで応えた。

 「彼は1年目から、自分が正しくないことをした時はしっかり教えてくれた」。来日2年目の休日に、ミレッジとともにゴルフに誘ってもらった。チームに早く溶け込むように気遣ってくれた思いやり。時には厳しくしかってくれたこともあった。感謝の気持ちが込められた1発だった。

 残り2試合。首位打者、打点を合わせたプロ野球8人目の三冠王の可能性も残している。バレンティンがまた1つ歴史を塗り替えた。 (中谷秀樹)

 

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