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戦時徴用訴訟 元挺身隊女性が68年間の苦しみ証言

【光州聯合ニュース】太平洋戦争中に三菱重工業の工場などで労働を強いられた元朝鮮女子勤労挺身隊の女性とその遺族が同社を相手取り損害賠償を求めた訴訟で、元挺身隊の女性らが4日、韓国・光州地裁で当時の被害を証言した。

 原告の一人の梁錦徳(ヤン・グムドク)さんは、1944年5月ごろ「日本に行けば金を稼げるし上級学校にも進学できる」と説明する日本人校長に強要された形で、小学6年生のときに日本の工場に連れて行かれた。「かえって死んだほうがましと思われる生活」が始まった。

 飛行機部品のさび取りや完成した飛行機の塗装を1日中させられた。強い薬品のせいで目と鼻を悪くし、後に数回手術したものの現在も後遺症が残っている。梅干二つにタクアン2切れ、みそ汁という貧しい食事しか与えられず、日本人が食べ残した残飯をあさってなぐられたこともあった。

 朝鮮半島が日本の支配から解放された翌年10月に帰国したが、夢にまで見た祖国でもつらい生活が待っていた。周囲から従軍慰安婦だったと誤解され、非難や嘲笑がついて回った。結婚から10年後、挺身隊として日本で働かされていた事実を知った夫からは家を追い出された。

 梁さんは「幼いときに、日本に行って戻るとき一度にお金を渡すという言葉を信じたが、いつの間にか68年経った。韓国政府はこれまで一言も発言せず、とても恨めしい」と述べた。

 また、「朴正煕(パク・チョンヒ)大統領が締結した韓日協定で政府はわれわれの代わりにお金を受けとり、道路も敷き工場も建て、国が発展した」として、娘である朴槿恵(パク・クンヘ)氏が大統領となったいま、われわれに関心を持ってほしいと訴えた。

 同日の法廷では梁さんをはじめ5人の原告が証言した。市民や学生らのほか、日本人の支援者らも裁判を傍聴した。

 原告は三菱重工を相手取り1人当たり2億ウォン(約1800万円)の損害賠償を求めている。

ikasumi@yna.co.kr