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英王子 防衛装備品共同開発を
10月2日 0時37分

イギリス王室のアンドルー王子が、1日、都内で講演し「日本とイギリスは経済面で深い結びつきがあるが防衛産業では十分な協力体制がない」と述べ、今後、両国の間で防衛装備品の共同開発が進むことに期待を示しました。

イギリス王室のアンドルー王子は1日、都内で開かれた日本とイギリスの安全保障分野での協力に関するシンポジウムで講演しました。
この中でアンドルー王子は「日本とイギリスは経済面で深い結び付きがあるが、防衛産業では協力体制が十分に構築されていない」と述べました。
そのうえで、ことし6月に日本とイギリスの首脳が会談し、防衛装備品の共同開発を進めていくことで正式合意したことを挙げ、「この合意は両国の関係を深める骨格になる」と歓迎して、今後、両国の間で防衛装備品の共同開発が進むことに期待を示しました。
このあと、シンポジウムでは、日本とイギリスの防衛産業の担当者が防衛装備品の共同開発について意見を交わし、イギリスの企業の担当者は「日本は省エネや小型化の技術が優れている」などと日本側の長所を指摘しました。
日本とイギリスは、安全保障分野で協力を深める一環として、ことし7月から生物化学兵器を使ったテロなどに備えるための化学防護服の共同研究を始めています。

日英の安全保障分野の協力は

日本とイギリスの間では、安全保障分野での協力関係の強化が進められていて、中でも防衛装備品の共同開発は具体的な取り組みが加速しています。
日本とイギリスが防衛協力を強めるきっかけとなったのが日本がおととしに行った「武器輸出三原則」の事実上の緩和です。
日本は、これまでアメリカについて例外を認めたほかは海外への武器の輸出を制限してきましたが、おととし、一定の条件の下で防衛装備品の共同開発や海外への移転を認めました。
これを受け、日本とイギリスは去年4月の首脳会談で、アメリカ以外の国とは初めてとなる装備品の共同開発を早期に始めることなど、防衛協力を強化する方針を打ち出しました。
そして、ことし6月の日英首脳会談で共同開発が正式に合意され、現在、生物化学兵器を使ったテロなどに備える一環として化学防護服の共同研究が行われています。

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