フィギュアスケート:ジャパンオープン・前日練習
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フィギュアスケートの日本、欧州、北米によるチーム対抗戦「ジャパンオープン2013」(5日開催)の前日公式練習が4日、大会会場のさいたまスーパーアリーナで行われた。
公式練習は種目ごとに定められた練習時間の間に、選手がいっせいにリンクに登場。各選手のプログラム曲が順番に流れる形で行われる。この日は男子が13時から、女子は14時45分から、それぞれ45分間行われた。
今季限りでの引退を表明している浅田真央(中京大)は、ジャンプの“入り”の体勢を入念に確認。3回転ジャンプはうまく着氷させた。大会前に村上佳菜子(中京大)もコンビネーションに成功。コンディションが万全ではないという高橋大輔(関大大学院)、小塚崇彦(トヨタ自動車)はジャンプにやや不安定さが見えるも、それぞれの持ち味であるなめらかなステップ、スケーティングで氷の感触を確かめた。
同大会は、男女シングル各2人の合計4人が1チームとなって対戦する団体戦。各選手がフリー演技を行い、合計点で順位を競う。
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本大会は5日開催。
【速報予定】フィギュアジャパンオープン(10/5土、13:00~)
村上佳菜子、直前に靴交換もジャンプは「だいぶハマってきた」
「(シーズンが始まるが)試合の前にいろいろあって、まだちょっとバタバタして落ち着かないような感じです。でも、いまできることをしっかりできればいいかなと思います。(初めて五輪シーズンに臨むが)どうなるかまだ分からないですけど、いつもどおりシーズン1つひとつの試合をしっかりやっていきたいなと思います。
(仕上がりは)靴を変えたので、その割にはできているかなと思いますが、失敗することもあるので、どうなるだろうかという感じです。『いよいよ始まるんだ』という思いでやっていければなと。(靴を変えたとは?)かかとが割れていて、急きょ大阪に靴を変えに行ったんですけど、その靴もうまくいかなくて。それでもう1回変えました。いままで1カ月ぐらいかけて慣らしていったんですけど、その時間もなかった。靴も硬くて、足が少し腫れてしまいました。
(リンクについては)厚いな、狭いなと思いました。靴の影響はあってほしくないですけど、あるかもしれないので用心深くいきたいです。
(フリープログラムのテーマは)『祈り』みたいな感じです。ストーリーがあるので、その気持ちになって入り込めるプログラムになったと思います。(ストーリーを具体的に言うと)『お父さんに対して、私はどうすればいいのか』という感じです。だいぶ、はしょっちゃいました。分からないですよね(笑)。(ジャンプの手応えは)少し失敗もあったんですけど、だいぶハマってきました。GPまでにはもっと安定したものになるかなと思います」
小塚崇彦「体のキレは90パーセントぐらい」
「シーズンが始まるなという気持ちです。これだけ準備をしてきたのでやるだけです。昨季の影響もあって、今年はいつもだったら5月か6月から始める練習を、4月から始めました。レンガを積むようにやってきたつもりです。いまはすっきりした気持ちですね。体のキレはもう90パーセントぐらいです。あとは試合でどれだけできるか。ただ、不安はこの試合に向けての調整はしっかりとできていないです。思い切りやるだけです。(4年前の気持ちとは違うか)う~ん、どうですかね。4年前の気持ちは忘れちゃいました(笑)。いまはいまという気持ちです。(プログラムに関しては)去年と同じプログラムなんですけど、気持ちを新たに中身は変えています。4回転については中国杯までには2つ入れることを考えています。
(不安点で言っていたことについて)普段だったら調整を試合の1週間前からするんですが、今回はとにかく練習をしていたんです。体は動きます。(練習を優先したのは)シーズンに向けて、いまは練習を積み重ねることが大事だと思ったんです。ジャパンオープンも試合を通じた練習の一部というイメージで、試合の緊張感を味わいたいと思います。(4回転2つを中国杯でというのは)先生から『ずっと練習をしていて跳ぶならいいけど、今回いきなりやるのはダメだよ』と。『やるなら中国杯ぐらいからかな』という話をしました。時間はあるのでしっかりやりたい。(モチベーションは落ちないか?)シーズン途中でプログラムを変えちゃいけないわけでもないし、いまは1つでも多く4回転を入れないとダメな時代になっています。4月から積み重ねてきたものを壊しても仕方ないので、時間をかけてやっていこうと思います。
(プログラムの内容が変わっていると言っていたが)最後までスピードを出して、しっかりとエッジに乗った上でスピードを出せるプログラムになっているかなと。そういうところを感じてもらいたいですね。毎日、1つひとつを積み重ねていくことを、今年はじっくりできた。そういう大事にやれることを、しっかりやっていきたいと思っています」
浅田真央、トリプルアクセル好調「失敗もあったが、修正できた」
「いよいよシーズン初戦が始まるんだなという気持ちです。(先日、23歳になったが)23歳になって変わったことは何もないんですけど、良いシーズンになるように精いっぱい頑張りたいなと思います。(仕上がり具合は)通しの練習をしてきているんですが、初戦なのでどうなるかなという感じですが、1つひとつの試合を通して、そこで見つけた課題を次に生かせるようにしたいなと。(ジャンプの部分での手応えは)今日滑ってみて、いつもよりリンクの幅が狭いなと感じたので、少し修正をしたんですが、今日確認して(跳ぶ)位置は大丈夫だと思います。フリープログラムはたくさん滑り込んできているので、いまの自分の気持ちとしては、初めて披露するという感じではないんです。自分の体に染みついていると思うので、それを出せればいいなと。(集大成のシーズンだが)いまは五輪のシーズンが始まるんだなという気持ちのほうが強いですね。
(最後の見せ場のステップにはどういう思いが込められている?)すごく力強さがあり、ダイナミックさもあるので、いまの自分の力強さを表現できればと思っています。プログラムに助けられる部分もたくさんあるので、自分の思いと一緒に表現できればいいなと。(気持ちの部分ではこれまでのシーズンと比べてどうか?)そこまで変わりはないです。今日滑ってみて、手応えを練習で感じられたので少し安心しました。自信を持って滑ることができればいいなと思います。
(トリプルアクセルが調子良さそうだが)最後の方は考えながら、失敗もあったが、修正できたので良かったかなと。ジャンプの構成は昨シーズンと同じです。(初戦からトリプルアクセルを入れられることについては)自分のベストを尽くすことが毎回の目標なので、最高のレベルで挑戦できるのは良かったかなと思います。プログラムの完成度については、その時その時で違います。でもいつも100パーセント以上を目指しています。この試合で次につなげられれば。明日の試合ではまずはレベルを落とさないように、スピンは必ずできることなのでレベル4で最後までやりきること、ジャンプも次につなげられるようにしたいと思います。
(これだけ手応えがある状態の要因は)調子は悪い時もあれば良い時もあります。今日は良かったんですが、本当に初戦は『大丈夫かな』という思いがあったりもする。期待はしていますが、次につなげられる試合にできれば、五輪につながるかなと思います。いまはジャンプをどうするかとか気にしていなくて、プログラム全体を考えています。失敗すれば、自分で考えて、先生と相談したりしますが、そこまであまり深く考えないようにしています」
高橋大輔「今できる事を精いっぱいやりたい」
「試合でどういう状態か確かめるのが楽しみです。仕上がりは全然100パーセントじゃないですけど、いまできる事を精いっぱいやりたいです。ジャンプもプログラムもこれから試合も多くあるし、調整しながら改善していこうと思っています。(最後のシーズンに向けて)不安はあるんですけど、特別なシーズンだとまだ感じないんです。そう思おうとしているのか、いつも以上に淡々としています。不安な部分を自己防衛しているのかもしれません(笑)。とにかく、今できることをあまり考えすぎずにできればいいかなと。
(プログラムの見どころは)見ていただければなんとなく分かると思います(笑)。パートごとに印象が違って見えるかもしれません。今日の調整では状態は良かったと思います。昨日までは良くなかったんです。実は少し風邪を引いてしまって。少しやせてしまいました。
(4回転ジャンプに関しては)シーズンに入ったら状態を上げていくつもりです。去年からのルッツに加えて、フリップもやり始めています。4回転を明日入れるかは分かりません。できたら入れるかもしれないです。
4年前はリハビリ明けでつねに不安だったし、もっと焦っていた記憶があります。いまも不安や焦りはないわけじゃないんですけど、やるしかないです」
女子公式練習
11. 練習終了。全6選手がリンクをあとにした。
10. ソトニコワと村上が練習を切り上げる。浅田は時間ぎりぎりまでリンクに残って調整。
9. 練習終盤、浅田を除く5選手がコーチの指示を仰いだり、給水をしているなか、浅田がひとりリンクで滑る。5選手の前で3回転-3回転のコンビネーションジャンプを成功させると拍手が起きる。
8. 各選手がフリーで滑走中。練習は15時半までを予定。
7. 最終6番はアシュリー・ワグナー。3回転-3回転のコンビネーションジャンプで転倒。3回転ジャンプは着氷。後半も3回転を3度試すなど、ジャンプの状態を念入りにチェックした。
6. 4番はアデリナ・ソトニコワ。3回転-3回転を成功。巧みなスケーティングとステップを刻む。後半の3回転ジャンプも着氷させるなど、状態の良さをうかがわせた。
5. 3番はジョアニー・ロシェット。3回転ジャンプを試すもバランスを崩す。続く3回転-2回転のコンビネーションジャンプは着氷。後半の3回転も見事に着氷した。
4. 2番手は村上。曲の間はスケーティングを確かめる。浅田同様、曲中ではジャンプを試さず。音楽終了後、他選手の曲中でジャンプにトライ。バランスを崩すシーンもあったが、3回転-3回転のコンビネーションを成功させるなど全体的にうまくまとめた。
3. 自身のプログラム曲演奏時間が終わった浅田。他選手の曲が流れる間は、3回転ジャンプを試す。体が温まってからは何度かジャンプに挑戦し、うまく着氷。トリプルアクセルも試し、数回着氷に成功した。
2. 1曲目は浅田。まずはスケーティングの状態をチェック。ジャンプを試す体勢に入るものの跳ばない。曲に合わせて軽快にステップを踏む。結局最後まで曲中ではジャンプを試さず。
男子公式練習
9. 男子公式練習終了。女子公式練習は、14時45分からスタート予定。
8. フェルナンデス、高橋から順々に、選手たちが公式練習を切り上げた。
7. 6番目は高橋大輔。スケーティングの状態をまずは確かめる。滑らかなステップワークを見せるも、曲に合わせてはジャンプを跳ばず。ほかの選手の曲中には4回転を試すが、転倒する。ジャンプを試す回数はほかの選手に比べてやや少なめ。
6. 5番は小塚崇彦。曲に合わせてなめらかなスケーティングを披露。3回転ジャンプは体勢を崩しながらも着氷。2度目の3回転もなんとか着地に成功。3回転-2回転-2回転のコンビネーションも少しバランスを崩す。ジャンプに関しては少々不安定さを見せた
5. 4番はハビエル・フェルナンデス。4回転を試すもバランスを崩す。2度目のチャレンジで4回転をうまく着氷。曲に合わせてステップの調子を確かめる。3回転ジャンプはうまく着氷。状態の良さをうかがわせた。
4. 3番はジェフリー・バトル。トリプルアクセルを試すも転倒。再び挑戦も今度はバランスを崩す。曲に合わせて巧みなスケーティングを披露。後半はそれほどジャンプは試さず。
3. 2番はミハル・ブレジナ。ブレジナが曲に合わせて華麗なステップを披露。3回転-3回転のコンビネーションジャンプを試し着氷させる。
2. 1曲目はジェレミー・アボットの音楽から。
アボットはジャンプを何度もトライし成功。大きなミスなく滑りを確かめている。
1. 13時、練習がスタート。全員、練習用のウェアで登場。
出場予定選手
<出場予定選手>
日本
北米
・男子(ジェフリー・バトル、ジェレミー・アボット)
・女子(アシュリー・ワグナー、ジョアニー・ロシェット)
欧州
・男子(ハビエル・フェルナンデス、ミハル・ブレジナ)
・女子(アデリナ・ソトニコワ、イリーナ・スルツカヤ)