ついに最終回を迎えたNHKの連続テレビ小説『あまちゃん』。だが勢いはとどまるところを知らず、その影響力は恐ろしいほどで、なかには『あまちゃん』がきっかけで人生を変えるほどの事件が起きてしまった人もいる。そこで、思わず「じぇじぇじぇ!」と叫ばずにはいられない、市井の「あまちゃん事件」を総力取材した!
◆親子関係までじぇんじぇん違うものに変えてしまう!?
娘と揃えたあまちゃんグッズ。「子はかすがい」ならぬ「あまちゃんはかすがい」状態だ
『あまちゃん』といえば親子愛も見どころのひとつ。アキの祖母の夏(宮本信子)と母の春子(小泉今日子)の和解シーンも話題になったが、反抗期の娘を持つ太田真紀子さん(仮名・43歳)も『あまちゃん』で歩み寄りに成功した。
「もともと、私の影響で『流星の絆』『うぬぼれ刑事』など宮藤官九郎脚本ドラマの大ファンだった娘。反抗期のせいで『あまちゃん』放映開始まではほぼ会話がなかったんですが、1話目から徐々に雪解けしていきましたね」
現在では親子揃って何度も録画を観直して、小ネタ部分や俳優さんの細かい演技をチェック。
「学校で嫌なことがあって塞ぎこんでいるときも、ドラマを流せば機嫌が直るほどです!」
日常会話の9割は『あまちゃん』トークという母娘だが、放送が終了した途端に会話がなくならないことを祈りたい。
一方、ドラマに夢中になりすぎて亀裂が生じたのは、3歳の男の子のお母さんである近藤玲子さん(仮名・31歳)。
「午前8時はNHK・Eテレで息子の大好きな『おかあさんといっしょ』が放送されるのですが、私はどうしても『あまちゃん』が観たくて。チャンネルを総合に替えた途端に大号泣ですよ(苦笑)」
ドラマに集中しすぎて、子供の問いかけに相槌を打たなかったことも……。
「いつしか、オープニング映像が流れただけで『観ないで!』と泣くように。マズいので、観終わったら『お母さんにテレビ観せてくれてありがとう』と抱きしめるようにしました。最近は諦めたのか文句も言わなくなりましたね(笑)」
3歳にして諦めの境地を学ばせてしまうとは、『あまちゃん』効果恐るべし!?
― 私の『あまちゃん』事件簿【5】 ―