(林 真央さん)

<近所の同級生にいじめられ、外に出られなくなった>
小学校と中学校を通じて、僕はいじめにあっていました。
小学3年生の頃に始まり、それ以降ターゲットにされました。
4年生までは我慢したのですが5年生の時についに学校へ行くのが嫌になりました。
確かに、母は僕と相談する時間を作ってくれていたのですが心配をかけたくなくていじめのことはなかなか相談できませんでした。
担任の先生に相談したら、「告げ口しただろ」と逆恨みされいじめが悪化しました。
親に相談して小学校6年生からは九州の祖父母の家に住むことにして環境を変えました。
いじめっこやクラスメイトから「学校に戻って」と手紙を貰い、元気が出て小学校にもどり、無事卒業しました。

でも中学校に入学してからいじめは更に悪化しました。
3人のいじめっ子グループに目をつけられました。
Aくんという子は僕の家の道路を挟んだ向かいに住んでいました。
すれ違うたびに足をけるなどの嫌がらせを受けました。
先生から注意してもらってもダメでした。

学校へ行くのもいやになりました。中1の後期からまた祖父母のいる九州の中学校に転校しました。
田舎はいじめもなくのんびり暮らすことができました。
少しづつ落ち着きを取り戻したので仲良かった友達のいる前の中学校に戻りました。
そしたら、僕をいじめた帳本人であるAくんがいじめられていました。
僕が転校したのはAくんがいじめたからだとクラスのみんなから責められ、いじめにつながったそうです。
Aくんに謝られ、僕はもういじめに関わりたくなかったので許すことにしました。

環境の変化が、いじめ問題を解決してくれるということもあるのだとおもいました。
今では、Aくんとも仲良しです。


<サポート校で同級生に得意なパソコンを教えるように>
このようにいじめの問題は解決したけど、戻った中学では休みがちでした。
理由がなくても、だるくて登校する気になれない。

絵を描くのが好きだから美術の科目は楽しかったけど、ほかの科目は先生の話を一応聞いていても頭に入りません。
高校にはいきたいけど、出席日数が足りないし、ストレスを感じる人数がいるのもいやでした。
僕のために母が通信制高校やサポート校を探してきてくれました。

今の学校を選んだのは、絵を描くことやパソコンという自分の好きなことを同時に学べるからです。
入学して、先輩、後輩関係なく仲の良い学校だと感じました。いじめに苦しんだ過去を持つ僕にとってすごく嬉しかったです。

入学したばかりのころは絵を描くことへの興味があったのですが、それをきっかけに、CGやパソコンを使ったデザイン、映像の編集を学んでいくうちにパソコンへの関心が高まってきました。
勉強はほかの同級生より苦手でしたが、パソコンは僕の方が得意だったので、同級生に教えたりして、しょっちゅう頼られています(笑)

母とこのまえ買い物に行った時、「そうだね、まだ高校生だよね。なんだかもう専門学校生みたいな感じだから間違えちゃった」と言われました。
僕がいじめられていた頃からずっと見守っていてくれた母が、成長したと感じてくれているのが嬉しかったです。