【NQNニューヨーク=大石祥代】3日の米株式相場は大幅続落した。ダウ工業株30種平均は前日比136ドル66セント(0.9%)安の1万4996ドル48セントとなり心理的な節目の1万5000ドルを割り込んだ。9月6日以来、約1カ月ぶりの安値で終えた。米連邦政府機関の一部閉鎖が長引くと実体経済に悪影響を及ぼすとの警戒感が強まった。幅広い銘柄に売りが出るとダウ平均は一時、180ドル超下げた。
米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した9月の非製造業景況感指数は前月から低下した。低下幅は市場予想より大きく米景気の先行きに不透明感が広がった。
一方、連邦債務の上限引き上げ問題について、野党・共和党のベイナー下院議長が米国が債務不履行に陥るのを避けるとの姿勢を示したと伝わった。警戒感がやや後退するとダウ平均は下げ幅を縮小した。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は前日比40.68ポイント(1.1%)安の3774.34で終えた。
多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は前日比15.21(0.9%)安の1678.66と9月9日以来の安値で終えた。
業種別S&P500種株価指数は全10業種が下落。「公益事業」「資本財・サービス」などの下げが目立った。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約7億株(速報値)、ナスダック市場は約18億2000万株(同)だった。
業績見通しが慎重と受け止められ製薬のイーライ・リリーが大幅安。クーポン共同購入サイトのグルーポンが売られた。経営体制を刷新するためにインターネット小売りのアマゾン・ドット・コムの元幹部などを要職に起用したと発表し朝方は買いが先行したが続かなかった。前日夕に政府機関の閉鎖に関連して従業員を一時帰休すると発表した航空機・機械のユナイテッド・テクノロジーズが下落した。
一方、通信のベライゾン・コミュニケーションズが上昇した。
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