(桃井 隆介さんの保護者)
<辛かった子供の口から出た言葉、驚きだった教官の言葉>
今でも忘れられないのですが、少年工科学校入学式前の4月の初めに、量に入るための着校式というものがありました。そこに息子を連れて行ったときの言葉が辛かった。
「お父さん、この学校、少年院みたいだね」周りは兵ではないのですが、基地の中なので勝手にではいりできないし、この言葉は印象に残りました。
その時の教官の説明もよく覚えています。
「辛くて過去に逃げた生徒がいる」
それを『脱柵』というそうです。脱獄とまではいかなくても、『脱柵』。
見つかるまで探し続け、そのためにかかった費用を「すべて親に請求します」と言われました。
「くれぐれもそういうことがないように、ご子息に伝えてください」と念を押されました。
ただ、現役自衛官のある教官の発言も印象に残っています。
男子校ということもあるのか、本当に先輩になりたいと思って頑張るそうです。
「男が男に惚れる教育をします」
同期、先輩、後輩のつながりは一生ものだといいます。
厳しく大変な学校ですが、仲間との付き合いがすごく楽しい学校とも言います。
人間教育という面で内面もすごく鍛えてもらいました。感謝しています。
国を守るという教育を、今の学校があまりやっていないのではないでしょうか。
そういうことを教えてくれる学校は大事だと思います。
おそらく自衛隊の学校にいる彼らも日本を守らなければいけないと頭で考えるのではなく、訓練等みんなでやってきたこと、感じてきたことというのがそこにつながっているのだと思います。
人間は結構柔軟で、自分のやりたいと思っている仕事でなくても、それなりに一生懸命やってみると面白いと思ってやれてしまうものです。
長男は絵が好きだけど、他にも適性があるかもしれません。
だからあたえられたことを一生懸命やるということが大事なのかもしれませんね。