◇日本女子OP<第1日>
▽3日、神奈川県・相模原GC(6652ヤード、パー72)▽曇りのち晴れ、気温29・1度、風速3・7メートル▽賞金総額1億4000万円、優勝2800万円▽108選手(うちアマ24人)▽観衆6567人
互いに大会2勝目を目指して米ツアーから帰国参戦の宮里美香(23)=NTTぷらら=と宮里藍(28)=サントリー=が明暗を分けた。美香は3バーディー、1ボギーの70をマークして2アンダーの首位発進。藍はパッティングの乱調などで76、4オーバー56位と大きく出遅れた。美香と、佐伯三貴(29)=日立アプライアンス、井芹美保子(28)、テレサ・ルー(25)=台湾=の計4選手が首位。1打差5位に不動裕理(36)ら2人が続いている。
2010年以来の優勝を目指す美香は、2番で10メートルのバーディーパットを決めると、8番、11番のパー5で第3打をピンそばにつけ、着実にスコアメーク。13番こそ1メートルを外し3パットボギーとしたが、「上(トップのスコア)が伸びなかったですね。それだけタフなセッティングということだと思う」。自己採点は「70点」ながら、首位発進となった。
「日本人なのに変ですけど、日本語にだいぶ慣れてきましたね」と笑った美香。キャディーの加藤大幸さんとのコンビはこれで3試合目となった。プロ転向と同時に渡米。今夏までの4年間はアメリカ人キャディーとともに戦ってきたが、今になって母国語でのコミュニケーションに「末梢(まっしょう)神経まで行き渡る感じ」と手応えを得ている。より繊細な感覚が求められる公式戦の難コースでは、それが何より心強い。調整に充てた前週は大相撲観戦にも出かけた。親交のある横綱・白鵬からは電話で「美香ちゃんも、ね」とVのバトンを渡された。日本語、相撲、初日からの大ギャラリー。故郷に浸りながら、美香が2度目の国内最高峰へ歩き出した。 (月橋文美)
この記事を印刷する