東北楽天、本拠地凱旋飾れず　ロッテに競り負け

　東北楽天が競り負けた。先発ハウザーが序盤からつかまり、二回までに４失点。打線は二回に嶋の適時打などで３点を返し、六回には５−５の同点とした。七回に伊志嶺の犠飛で１点を勝ち越したが、加藤大が乱調で八回に逆転を許した。
　　　　　　
東北楽天―ロッテ最終戦（楽天１４勝
１０敗、１８時、Ｋスタ宮城、２２２５４人）　　　　　　　　　　　
ロッテ　１３００１００２０＝７
東北楽天０３００１１１００＝６
▽勝　レデズマ２４試合３勝２敗
▽Ｓ　内２４試合１勝２Ｓ
▽敗　加藤大６試合２敗　　　　
▽本塁打　清田３号（３）（ハウザー）　　　　　　　　　　　　　　

　ロッテは４点差を追い付かれたが、５−６の八回に根元の犠飛と押し出し四球で試合をひっくり返した。
　初優勝を引っ提げての凱旋（がいせん）試合。東北楽天は４時間近い熱戦を繰り広げたが、地元ファンや被災地からの招待客に勝利を届けることはできなかった。
　積極果敢な走塁が光った。０−４の二回無死一、二塁から、松井の中前打で二走が生還。一走枡田はすかさず三進し、送球間に松井は二塁を陥れた。足でかき回した２人を、捕逸と嶋の適時打で本塁に迎え入れるそつのなさだった。
　４−５の六回は２死二塁から、阿部が左前打。相手は前進守備だったが、聖沢が快足を飛ばして同点のホームを踏んだ。七回は１死満塁から伊志嶺が勝ち越しの中犠飛を放った。本塁返球がそれる間に一、二走がそれぞれ進塁。得点につながらなかったが、主将の松井は「打線はつながったし、積極的な走塁も成功したのでよかった。次は勝ちたいね」と話した。
　約２週間の遠征、その間に優勝を懸けて死闘を演じたナイン。この日は主力を途中交代させるなど、調整重視の選手起用となった。本来なら八回から逃げ切り態勢の継投になるが「左（長谷部、金刃）を休ませたかった」と星野監督。七回に登板した３番手加藤大の続投を選択し、結果的に逆転を許した。
　４日からは、４連勝で３位に浮上し勢いに乗る西武を迎え撃つ。対戦成績は９勝１１敗２分け。２連勝で五分に持ち込むため、リーグ覇者として気を引き締めてかかりたい。（佐藤理史）