野球日本代表監督を内諾したことを明らかにした小久保裕紀さん(軸丸雅訓撮影)
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日本野球機構(NPB)は3日、ソフトバンクと巨人で活躍し、昨年限りで現役を引退した小久保裕紀さん(41)が常設化した日本代表の監督就任要請を受諾したと発表した。正式契約は今後結ぶが、期間は2017年に予定されている第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)までの方針。近日中に就任会見が行われ、11月に台湾に遠征して実施される親善試合が初陣となる見込み。コーチ陣の人選も早急に進められる。
12球団は代表チーム「侍ジャパン」の常設化による収益確保を図るため、常任監督を置くことを決めていた。沼沢正二事務局次長兼侍ジャパン事業部長は「トップチームの監督として最もふさわしいとNPB、12球団の思いが一致した」と説明。評価した点について「一番はフレッシュさ。実績、経験は申し分ないし、リーダーシップに期待している」と話した。
◇近日中に正式契約&就任会見へ
「侍ジャパン」の新監督に内定した小久保さんは3日、福岡市内で取材に応じた。「最終契約には至っていない」とした上で「正式にそういう話になれば、世界一を目指すのは当然」と意気込みを語った。
正式契約は今後結ぶが、契約期間は2017年に予定される第4回WBCまでの方針。選手としてWBC出場経験がない小久保さんは「五輪競技から外れ、国際大会では一番注目され、非常に影響力のある大会」と話した。
9月ごろに打診を受け、前向きに検討を進めてきた。昨季まで在籍したソフトバンクの王貞治会長にも相談し「受けるのなら全力で頑張れ」と後押しを受けたという。コーチ陣や招集する選手については「正式に決まってから」と話すにとどめた。
◇フレッシュさ評価
8日に42歳となる小久保さんは通算2000安打を達成した昨季限りで現役を引退。今年は野球解説を中心に活動してきた。現役時代は通算413本塁打をマークする一方、強烈なリーダーシップも発揮。ソフトバンクだけではなく、一時在籍した巨人でも生え抜き選手以外で初めて主将を務めた。
15年には国際野球連盟(IBAF)が主催し、世界12カ国・地域で争う「プレミア12」が日本で開催される予定。まずは17年の次回WBCへ向け、長期的視野で「小久保ジャパン」を構築していくことになる。
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