【江戸川夏樹】昨年10月1日に受信料を7%値下げしてから1年を迎えたNHKの松本正之会長は3日の定例会見で、「全員野球で営業改革に取り組み、厳しい1年を乗り切れた」と述べ、新規契約の獲得などで経営上問題のない範囲まで減収を抑えられたとの考えを明らかにした。今年度上半期には33万5千件の新規契約を獲得した。契約総数は3848万件で過去最高になった。
NHKは、値下げによる昨年度の減収幅を218億円と見込んでいたが、13億円に抑制することに成功。さらに今年度上半期も約240億円と見込んだ減収が140億円前後まで抑えられる見通しになったという。
成功の要因はシステム化による営業改革だ。書面での契約を簡略化し、電話やネットで契約できるサービスを昨年12月に開始。契約者が引っ越した際も自治体などを通じて確認をとり、受信料の請求先をより迅速に把握できるようにした。