前田智の長男・浩由君（左）と次男・章宏君（中）が始球式を務めた

　広島・前田智徳外野手（４２）が３日、マツダスタジアムで行われた中日戦で引退試合に臨んだ。この日の始球式には前田智の長男・浩由君（１２）と次男・章宏君（１０）が登場。章宏君が外角低めに投じたストライク投球を、浩由君が惜しくも後逸。それでも終始笑顔でマウンドを後にした。野球少年の２人にとっては「代打で出てチャンスで打って、得点取って勝った時を覚えている。憧れだった」（浩由君）「優しいところもあって怒ると怖いお父さん。ヒットを打って逆転できたりしたときはうれしかった」（章宏君）と自慢のパパだったという。

　英美夫人（３８）は「厳しい顔で帰ってきた時は食事だけ出して部屋にそっと戻っていったり、いいプレーをして元気があるときは遅くまでしゃべったりと、他の家族と変わらなかった。本当に大変だったし、頑張っていた姿に家族は胸を打たれていました」と、つらいリハビリからようやく夫が解放されることに安堵の表情を浮かべた。