DeNA相手に勝利し、阪神・西岡を迎える和田監督=横浜スタジアム(撮影・白鳥恵)【拡大】
さらにこの打席ではいつもの茶色のバットではなく、白い関本のバットを使っていた。「関本バットのパワーは継続中です」。9月26日のDeNA戦(甲子園)でも関本のバットで4号ソロを放っている。現在、右臀部から腰にかけての張りで2軍調整中の選手会長の“力”を借り、2位確定への執念を見せた。
阪神は過去2007、08、10年とCS進出も、すべてファーストステージで敗退。日本一へは2位からの挑戦となるが、その戦いをチームで一番知っているのが西岡だ。ロッテ時代は3度、ポストシーズンを経験。05年に日本一、10年はシーズン3位でCSに進出し「史上最大の下克上」で頂点までたどり着いた。
「ファンの人も含めて、2位というのは納得していないと思う。やり返すチャンスがあるんで期待に応えたい」
悔しさをぶつける機会はまだ残されている。今年の戦いを終えたとき、必ずみんなで、勝利の美酒を浴びてみせる-。(渡辺 洋次)
データBOX
★セ・リーグで過去6度のファーストステージ(S)で、2位のチームがファイナルSへ進出できなかったのは2008年、10年の阪神だけ。08年は甲子園球場が改修中だったため京セラドームでの開催も、3位中日に1勝2敗。10年は甲子園で開催も、3位巨人に2連敗した
★西岡はロッテ時代の2005年に、レギュラーシーズン2位。プレーオフ第1(西武)、第2ステージ(ソフトバンク)を勝ち、当時のルールでリーグ優勝となると、日本シリーズで阪神を下した。07年はリーグ2位でファーストSへ。ソフトバンクを下したがファイナルSで日本ハムに敗れた。10年は3位から“下克上”。ファーストSで西武を倒すと、ファイナルSでもソフトバンクに勝ち、日本シリーズでは中日も撃破した
(紙面から)