和田監督は「状態も戻ってきて、これから大事な試合もあるし、そこでも頑張ってもらわないといけない」と絶大な信頼を寄せた。続けて、2番手以降、5投手での無失点リレーを「各選手が役割を果たしてくれて、非常に楽な形で次の投手につないでいけた」とたたえた。
中継ぎ陣はいま、CS想定モードに入っている。中西投手コーチがリリーフ陣に対し、状態の悪い先発投手を引っ張らない方針を示し、早いイニングからの準備を促している。この日も、2点差に詰め寄られた五回一死走者なしで、先発・秋山をスイッチ。首脳陣は今季7戦勝ち星なしの若虎の勝利投手の権利より、チームの1勝を優先した。その期待に応える、ブルペンスタッフの働きだった。
「いつも同じことをしてられませんから」と加藤。打たれてもすぐに、気持ちを切り替え、前を向く。その心がけで勝利の方程式の一角を担う存在に上り詰めた。短期決戦でも、この“後方部隊”がいれば心配無用だ。(小松 真也)
(紙面から)