ＢＢＱを楽しみながらラグビーを観戦。将来的にはデートスポットになりそうだ

「女子率高～い」。バーベキュー（ＢＢＱ）を楽しみながらラグビーを観戦する初の試みが２８日のトップリーグ（東京・秩父宮ラグビー場）で実施され、約３０人が参加。半数近くを占めた女性の数に感嘆の声も上がった。

　新入社員割引や「ネイルアート付き」観戦券など、数々の企画チケットでファン拡大を図ってきたトップリーグ。今回新たに登場した「ＢＢＱシート」は、ゴール裏スタンドの一角に食材や備品を用意し、ＢＢＱをしながら２試合を観戦してもらおうというものだ。

　１０人１組、入場料込みで計６万円。３組限定の先着順で売り出すと「１０日ほどで売り切れた。こんなに早く売れるとは思っていなかった」と同リーグの事業企画プロモーション部・比嘉智也氏はその反響に驚く。

　観戦歴２５年の参加者・山元朗さん（４６）は「ＢＢＱで観戦といえば野球のマツダスタジアム（広島）があるけれど、そのために行けない。ここはバルコニーみたいで気持ちいい。またやってほしい」と満足げに話す。

　別のグループの妹尾奈加子さん（３９）ら女性３人からは「初めてラグビーを見られて楽しい。野菜がもうちょっとあったらよかったけれど、肉は十分」。仲間の三代川新さん（４６）は「ラグビーを見たことがない人を誘いやすい」と語った。

　ラグビー場をコミュニケーションの場としてもらい、ファン拡大につなげようというＢＢＱシート。都内のスポーツ施設では初の試みだといい、リーグ側は今後の実施にも前向きだが、注文もついた。ラグビーファンで会社の同期を誘った多賀井未来さん（２０）は「新規ファンを開拓するのであれば（１人あたり）６０００円をもう少し安くしないと」と指摘。仲間の男性は「男からみると肉が少ない」。

　ＢＢＱシートの近くで観戦した女性客は「普通のＢＢＱはもっと安い。ラグビーファンを増やす目的なら、値段を下げないと敷居が高い。宣伝もイマイチではないか」と問題点を挙げた。