【シリコンバレー=奥平和行】米投資ファンドのサーベラス・キャピタル・マネジメントがカナダの通信機器大手、ブラックベリーの買収を検討していることが2日、明らかになった。米国やカナダのメディアが報じた。経営が悪化しているブラックベリーは9月下旬にカナダの企業連合と身売りで合意していたが、先行きが不透明になってきた。
米ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)などによると、サーベラスはブラックベリーの資産査定に向けて、同社と守秘義務契約を結ぶことを目指している。サーベラス以外の企業も買収を検討しているもようだが、具体名は明らかになっていない。
ブラックベリーはスマートフォン(スマホ)の販売不振が続き、9月下旬にカナダの金融会社、フェアファクス・フィナンシャル・ホールディングスを中心とする企業連合と身売りで合意していた。企業連合はブラックベリーの株式を1株当たり9ドルで買い取る方針だが、株式市場では実現を不安視する向きもあり、株価は買い取り価格を下回っている。
ブラックベリーは2日までに、リストラ費用を積み増す方針も明らかにした。従来は14年2月期に約1億ドルのリストラ費用を見込んでいたが、14年5月までの15カ月間に4億ドルの費用を計上するとしている。従業員の4割に当たる4500人を削減するなど業績悪化を受けてリストラを拡大しており、関連費用も膨らむ。
 
	人気記事をまとめてチェック >>設定はこちら