校内マージャン:教諭が大阪市提訴 誤った事実HPに公表
毎日新聞 2013年10月03日 22時11分(最終更新 10月03日 22時56分)
学校内でマージャンをしたとする誤った事実を公表されて名誉を傷付けられたとして、大阪市立中学校の50代の男性教諭が3日、発表した同市を相手取り、慰謝料など660万円と謝罪広告の掲載を求めて大阪地裁に提訴した。
訴状などによると、市は5月31日、教諭について▽武道場に冷蔵庫やソファなどを持ち込み、月に1、2回寝泊まりしていた▽ほぼ毎週末、武道場で生徒とマージャンしていた−−とする調査結果をホームページ(HP)上で公表した。新聞やテレビがこの発表に基づき、報道した。
これに対して学校側が「事実無根」と抗議し、市は翌月5日、HPへの転記ミスがあったとしてマージャン相手を「教え子」に訂正した。更にその後、弁護士などでつくる市公正職務審査委員会の調査で、ソファなどの持ち込みや校内マージャンも事実誤認だったことが判明。市は外部からの通報を受けて調査していたが、教諭への聞き取りをしておらず、担当者が校長から聴取した内容を勘違いしたことが原因だったという。
教諭は訴状で、「誤った発表で社会的評価を著しく低下させられた。顧問を務める部活動とマージャンが関係あると誤解され、生徒や保護者も深く傷ついた」と訴えている。
市は「訴状が届いていないためコメントできない」としている。【内田幸一】