日米「2+2」ガイドライン見直しへ10月3日 18時18分
日米の外務・防衛の閣僚協議が東京で開かれ、日米防衛協力の指針、いわゆるガイドラインの見直しに着手し、来年末までに作業を終えることや、アメリカ軍の新型輸送機オスプレイの沖縄県内での訓練時間を減らすことなどを盛り込んだ共同文書を発表しました。
日米の外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2+2」は、日本側から岸田外務大臣と小野寺防衛大臣、アメリカ側からケリー国務長官とヘーゲル国防長官が出席して3日、東京で開かれ、協議の終了後、共同文書が発表されました。
それによりますと、日本政府が行っている集団的自衛権の行使容認に向けた憲法解釈の見直しなど安全保障の法的基盤の再検討や国家安全保障戦略の策定、それに防衛予算の増額などの取り組みについて、「アメリカは歓迎し、日本と緊密に連携していく」としています。
そのうえで、中国の海洋進出の活発化や、北朝鮮の核・ミサイル開発など厳しさを増す日本の安全保障環境を踏まえ、「日米同盟の信頼性を確実なものとするため」として、16年前に改定された日米防衛協力の指針、いわゆるガイドラインの見直しに着手し、来年末までに作業を終えるとしています。
一方、沖縄の基地負担の軽減策として、普天間基地に配備されているアメリカ軍の新型輸送機オスプレイの県内での訓練や駐留の時間を減らすことや、海兵隊のグアムへの移転を、2020年代の前半に始めることなどが盛り込まれました。
さらに、普天間基地の名護市辺野古への移設について、「基地の継続的な使用を回避するための唯一の解決策だ」と指摘し、日米両政府が移設の実現に向けた決意を表明したとしています。
見直しの背景と今後
1978年に初めて策定された日米防衛協力の指針、いわゆるガイドラインは、90年代半ばになって、北朝鮮の核開発疑惑や台湾海峡を挟んだいわゆる中台危機など、東アジアの緊張が高まったのを背景に1997年に見直されました。
このときの見直しは、日本への武力攻撃や周辺有事の際の自衛隊とアメリカ軍との協力の在り方を示したもので、主に朝鮮半島有事を想定したものでした。
しかし、前回の見直しから16年たった今、日本を取り巻く安全保障環境は大きく変化し厳しさを増しています。
中国が海洋進出を活発化させているほか、北朝鮮は核実験を繰り返し弾道ミサイルの能力を向上させるなど、今のガイドラインでは対応が難しいケースが出てくるのではないかという指摘が出されていました。
今回の見直しでは、沖縄県の尖閣諸島周辺で中国が活動を活発化させていることを念頭に、南西地域での共同の警戒・監視の在り方や離島の防衛の手順、それに北朝鮮の弾道ミサイル防衛などについて議論が行われる見通しです。
また、サイバー攻撃への対処、それに宇宙空間での協力といった新しい分野での防衛協力も議題になります。
日本では、安倍政権の下で集団的自衛権の行使を認めるかどうかや、自衛隊が敵の基地を攻撃できる能力、いわゆる敵基地攻撃能力の保有を巡り議論が始まっています。
こうした状況を踏まえた日米の役割分担についても意見が交わされるものとみられます。
3日の日米の外務・防衛の閣僚協議では、ガイドラインの見直し作業を終える時期を来年末までとするスケジュールが確認されました。
政府は、国内での集団的自衛権などを巡る議論と並行しながらアメリカとの協議を進めていくことになります。
仲井真知事「基地問題の改善に役立つものは評価」
沖縄県の仲井真知事は、今回の2+2の合意について、3日の県議会で、「辺野古の話とは別に基地問題の改善や前進に役立つものは当然、評価すべきだ」と述べました。
一方、普天間基地の移設問題で政府が提出した名護市辺野古沿岸部の埋め立て申請の判断への影響については、仲井真知事は、「非常にお答えしにくい質問だ。辺野古との関連でどうかと言われると今、微妙すぎて、関連する法律を見ないことにはお答えしかねる」と述べました。
そのうえで、仲井真知事は、「辺野古への移設は猛烈に時間がかかり、普天間基地の『固定化』と同じになるので、滑走路のある別のところに移した方が早い」と述べ、県外移設を求める立場に変わりないことを改めて示しました。
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