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第五話

前回までのあらすじ
ジュエルシードの反応が有った場所に向かい大きな屋敷に足を運ぶ一同、既に発動したジュエルシードで猫は巨大化し、フィリップの機転を効かせた作戦を立て実行に移すが
その時、この世界の魔導師と初めて顔を合わせた、フェイトとぶつかり負けてしまい、叫んでこっちを見ていた…やがてその叫びは彼女の力らはこれから開花されるだろう

場所 フェイト宅 マンション

翔&フィリップside

あの闘いから五日程経った、この世界の白き魔導師の少女が気になりフィリップに検索を頼んだ

フィリップ
『彼女の名前は高町 なのは、どうやら彼女は魔法と関わったのは僕達がこの世界に来る少し前らしい…そして彼女が使っていたデバイスはフェイトが扱ってるバルディッシュと同じタイプだね、しかも彼女魔法の才能が凄いよ、魔力はAAAランクだ…初心者でこれ程の魔力とは興味深い』

フィリップは彼女の情報を検索しボードに映し出す、しかしホントに凄いと感じた、だが何故彼女が元一般人である女の子がジュエルシード集めを…指の上にアゴを乗せ考え始める

フィリップ
『君は今、高町なのはが何故魔導師なったのか、その理由について考えてるね』

フィリップは鋭く考えを見抜く


「ああ、それとあの子と一緒に居たフェレットの存在も気になる、こりゃ…ただのロスト・ロギア事件じゃ無くなって来た、何だかデカイ事が起きる前触れを感じる」

自分が持つ直感が危険を察知する

フィリップ
『考え過ぎ…っと言いたいが…今回の事件にミュージアムも関係している油断出来ない状況だ』

アレから一度も動きを見せないミュージアムの存在に不安を感じる


「とにかくだ、奴らがこの世界を泣かせる真似をするなら…倒すまでだ、じゃないとフェイトの依頼が達成出来ないからな、俺はまだアイツの願いを叶えてない」

帽子を深く被り直し依頼人フェイトの事を考える

フィリップ
『ああ、それと…そこは「俺」ではなく「俺達」と言うべきだろ?』

肯定を示すがツッコミを入れ、その言葉に軽く苦笑を浮かべた

翔&フィリップsideEnd

場所 とある次元世界

ミュージアムside

ナスカ
『どうやら、白き魔導師と接触を果たした様ですね』

先程の闘いを監視し、なのはとフェイトの闘いを研究していた

ナスカ
『白の彼女はまだまだ未熟ですが…我々にとって近い内、侮れない存在になるでしょう』

魔力が高い数値を示してした

ナスカ
『さて、そろそろ行動に移しますか、この新しいメモリを試す為に…』

ガラスケースに入っている「C」と書かれた透明なメモリを見て少し微笑んだ

研究員
「ナスカ様、次のジュエルシードの反応が見つかりました」

座標が解りモニターにその位置が示される

ナスカ
『ほーう、そうですか彼等は必ず此処に来ますね…第二プランの実行を早めるべきですね』

先程のメモリが入ったガラスケースが大きく開き、スイッチを入れ『CYBER』と言うサウンドが暗いラボ内に響く

ミュージアムsideEnd


場所 海鳴市商店街

翔&フィリップside


「…温泉か」

現在翔達は買い物をしている、だがただの買い物では無い、明日とある場所に泊まりに行く場所に行く為の準備の買い物だ、これは数時間前に遡る

数時間前…

フェイト
「見つけた、次のジュエルシード」

何時もの様に探査魔法で見つけるが此処から、かなり遠い場所に有ると表示された
地図と照らし合わせ、海鳴温泉と書かれていた
翔、フェイト、アルフは温泉と言うワードをあまり聞き慣れていなかった
その時フィリップが『温泉か初めて聞くね興味深い』次の瞬間ボードに温泉に関わるキーワードを入れ、温泉の情報を閲覧し始める、それを見た、フェイトとアルフは驚いた、突然展開される莫大な情報量を見て二人は目を回した、翔曰くコレには何時も手を焼いている


「フィリップは一度興味を示したモノは全部閲覧しないと気が済まない性質なんだ」

相棒の性格を良く知りこの時は一番振り回される事になるので諦めている
やがて温泉の検索が終わり、フィリップはクスクスと笑いながら

フィリップ
『温泉の検索は全て閲覧した…良いかい温泉っと言うのは…地下から掘り当てその効果は…』

良く知らない翔達にとってその話興味を魅かれた、細かな事は聞かず大間かな部分を理解した


「次に行く場所が温泉か…なら泊まると言う形で行こうぜ?その方が安全だからな」

提案を出しフェイトとアルフは「良いよ」と言って、買い物は男である翔がする事になりプランはフェイトとアルフが行って、現在に至る

フィリップ
≪さてと、次はコレとコレ…後コレだね≫

行く為に必要なモノを提示し指示を送る


「ふ〜ぅ、後は歯磨きセットだな」

荷物はそれ程多くは無く今回は大人ではなく普通の姿で買い物をしていた


「コレだな、人数分は買わないとな」

それに手を近付ける…が突然誰かの手が当たった

翔/???
「「あ」」

どうやら同じモノを買う人だなっと思い謝ろうと思ったが…その顔を見て一瞬固まった

なのは
「ゴメンなさい、お先にどうぞ」

彼女は先日会った、白き魔導師の女の子ご本人だった


「あ、いや…此方こそゴメン、そちらが先に[な、何でこの子が…取あえず平常心だ]」

内心焦りながら、彼女に譲る

なのはは、「いえ、お先に」っと言い返された、再び譲るがまた譲り返され

それが続きその後お互い少し笑っていた


「アハハハ、これじゃ収集着かねぇな、じゃ俺が取って君がその後取るって事で良いかな?」

やや苦笑を浮かべ、提案を出しなのはも笑って承諾した

なのは
「あ、はい…それで良いですよ」

お互い人数分の歯磨きセットをかごに入れる


「ねぇ、君も何処か行くのか?」

なのは
「うん!家族とお友達と一緒に温泉に行くんだ!」

元気よく彼女は答えた

翔「へ、へぇ〜そうなんだ[ん?温泉?それってもしかして、いやあり得ないよな]」

考え過ぎだと思い首を少し横に振るう

なのは
「あ、名前まだ言ってなかったね…私はなのは、高町なのはって言うんだ君は?」

名前はもう知ってるがこの姿では初対面である


「俺は翔…黒木 翔、俺の所も温泉に行くんだ」

自己紹介をし温泉に行く事を言う

なのは
「黒木、翔…翔君か…良い名前だね、それに温泉か…もし同じ温泉だったら嬉しいな♪」

彼女は嬉しそうに言う

その後暫くし翔達は別れそれぞれの場所に帰るこの時…翔は自分の直感は当たらない事を願っていた

翔&フィリップsideEnd

場所 温泉

翔&フィリップ&フェイト&アルフside

バスを利用し数時間後ようやく温泉に到着した一同、着いた時間は4時頃
今回翔は、変身魔法を使用せず普通の姿で居る、その為、大人一人、子供二人っと言う形でアルフが保護者と言う立場になっている…念話で会話し口裏を合わせ自分たちの部屋に入る

アルフ
「はぁ〜疲れた、あんな役は懲り懲りだよ」

疲れた顔を浮かべ先程の事に対して愚痴るアルフ


「仕方ないだろ?今回はジュエルシードは此処に有るんだ…俺だって何時でも変身魔法が使える訳じゃないぜ?」

そう、翔は普通の魔導師とは違うWになると魔力消費は激しく回復には時間が掛り、回復の時間を伸ばすため、魔法は極力抑えてる、たび重なる連戦でまともに回復する機会は無かったので今回は何が起こるか解らない、その為アルフに保護者(仮)と言う事を頼んだ

アルフ
「むうぅぅぅぅ解ってるよ…けど、めんどいよ…」

そのまま畳に顔を押し当て、う〜う〜と唸りながら言う

フェイト
「もう、アルフ、そう言わないの…翔達が居るお陰で此処までやって来れたんだから」

愚痴る使い魔を見て、励ましの言葉をかける主

アルフ
「それも有るけどね…さてと探索は夜からだよね?なら…」

アルフの次の言葉が何となく理解出来た


「そうだな、折角温泉来たんだし…入ろうぜ!それと此処の旅館の料理は美味いらしいから入った後で持ってくるように頼んだからさ!」

少し笑みを浮かべアルフと同じ考えになる翔

アルフ
「あ、アタシの台詞取らないでよ、でもその通り…フェイトはどうするんだい?」

少し首を傾げフェイトの方に視線を移す

フェイト
「えっと、私は…」

此処に残ると言いそうになるが


「良いじゃねぇか、今日ぐらいはお休みって事でな…夜になれば動く訳だし、たまには良いだろ?」

フェイトが何を言うのか理解をし先に先手を打ち、翔のこの言葉を聞き少し苦笑を浮かべれるフェイト

フェイト
「そうだね、じゃ夜からで良いかな?その時は頼むよ…みんな」

頷き翔とアルフは同じように頷く

フィリップ
『それじゃ、君たちが温泉に行ってる間僕達は此処に残るよ』

バルディッシュ
『お気を付けてみなさん』

フィリップ達はデバイスで有るため一緒に温泉に入れない


「ああ、もし何か有ったら念話で伝えてくれ」

その言葉を残し部屋を出る一同

アルフ
「フィリップから色々聞いたけど温泉ってどんなんだろうね」

あくまで知識しか知らないので現物はまだ見ていない


「そうだな…ちょっと楽しみだな」

普段は見せない少年の笑みを浮かべた

フェイト
「あ、此処からは違うね…また後でね」

男湯と女湯と書かれた看板が有った


「ああ、また後でな」

しかし、アルフは有る事を思い出し思わず口にした

アルフ
「あ、そう言えば此処って混浴っての有ったよね?なら一緒に入るとか?」

その言葉を聞いた直後二人は固まり一緒にブンブンと首を横に振るい激しく否定した

翔&フェイト
「「いや、入らないから…無理だから!/無理だよ!」」

見事に声がハモりアルフは「いや、軽い冗談だから」と軽く苦笑いを浮かべ…二人は溜息吐きながら別々の場所に向かった、男湯の脱衣所に足を運び服をかごの中に入れタオルを腰に巻き初めての温泉に向う

ガラ〜と扉を開け湯気が立ち上る


「コレが温泉か…しかも俺以外誰も居ないか」

湯船に入り腰を据える


「風呂とは違ってデカイな…おやっさんも入った事有るのかな?」

空を見上げて恩師の名を口にする


「おやっさん…俺は今…自分の故郷で頑張って闘ってるんだ…守りきれる自信は…正直言って解らない、でも俺は世界中の人々に俺と同じ思いさせたくない…だから見ていてくれ…遠い空の上から…」

見上げたままポツリポツリっと自身の決めた事をゆっくり語り、目をつぶった、隣の女湯では些か騒がしい湯船の上がる音を耳にした…どうやら初めて来たアルフが騒いでいるのか…しかし二人の声が心地よいBGM代わりになり温泉をそれなりに満喫した丁度別の二人組の男性が来たのを見て体を洗いはじめ、洗い終えた後、温泉に上がり浴衣に着替えた


「ふ〜う、少しのぼせたか」

湯船から上がり身体を冷やす為、風に当っていた

アルフ
「アレ?翔も上がったんだ?」

ふと、アルフの声が耳に入る振り返りパタパタと団扇で扇ぎながら答える


「っよ、アルフ、初めての温泉どうだった?」

アルフ
「うん、凄く良かったよ…また入ろうかな!」

随分と気に入った様なので嬉しそうな表情を浮かべる


「アレ?フェイトは?」

何時も一緒に居るフェイトが居ない事に気付き首をかしげる

アルフ
「ああ、フェイトなら今散歩してるよ」


「そっか、たまにはジュエルシードの探索を忘れこうやって遊ぶのも良いよな」

そう言いながら、う〜んっと背伸びをして言う

アルフ
「そうだね…けどフェイトは…」

翔とアルフはフェイトがジュエルシードを集める理由を知っている


「なぁ?フェイトの母さんってどんな人だ?」

まだ会って居ないので面識が有るアルフなら何かしってると思った…しかし

アルフ
「…フェイトには悪いけどあのオニババは…」

アルフがそう呟く瞬間、呼びかける声が聞こえた

なのは
「アレ?もしかして翔君?」

その声の主は白き魔導師の高町 なのは


「あ、なのはちゃん…君もこの温泉に?」

年下なので「ちゃん」付けをして彼女の名前を呼ぶ

なのは
「うん、そうだよ…あ、紹介するね、私のお友達の…」

アリサ
「アリサ・バニングスよ」

すずか
「月村すずかです」

なのはの手の方に視線を向けた、彼女たちは以前チンピラから助けた女の子たちだった
更にこの時翔の内心は驚きでいっぱいだった


「へぇ〜君らがなのはちゃんの友達か…俺は翔、黒木 翔って言うんだ宜しく![ちょ、嘘だろ此処で鉢合わせって…神は見放したのか?いや、俺は別に宗教派じゃないけど…ってんな事どうでも良いか]」

一応この姿では初対面なので自己紹介をする

すずか
「どうも、宜しくお願いします!」

すずかは、何時もの様に挨拶を交わしそれとは逆に

アリサ
「まぁ宜しくして上げるわ」

アリサは高飛車な感じで挨拶を交わした…二人の友人は相変わらずだと思い苦笑いを浮かべる

なのは&すずか
「「アハハハ」」

アルフ
「やっほ〜宜しく、おチビちゃん達」

アルフも続く様に挨拶をする

なのは
「アレ?翔君その人は?」

なのはは首を傾げ尋ねた

次にアルフは念話をするが…翔は、マズイと感じ先に念話を掛け黙らせて置く


(待てアルフいきなり、正体をばらす真似は止めろ…彼女が何故ジュエルシードを集めるのか解らないからな、此処は俺と口裏を合わせてくれ)

アルフ
(解ったよ、翔に任せる)

溜息を着きこの場を任せる


「ああ、紹介するよ、俺の従姉でな、今日は親戚同士、此処に来る事になってな、なぁ?アルフ姉?」

アルフ
「え?あ、うん、そうだよ、翔共々宜しく!(って、いきなり姉ってなんだよビックリするじゃん!)」


(仕方ないだろ?今思いつく方法はこれしかないんだから!)

行き成り突然姉と呼ばれて念話で口論しはじめた二人しかし周りの彼女達から見たらただ少し変な感じを覚えた

なのは
「そうなんだ、どうも宜しくお願いしますねアルフさん!」

なのはは、納得し笑顔で言う

アルフ
「うん、此方こそ」

少し笑顔で言う、それからしばらくし部屋に戻る二人


「しかしあの子が此処に来るとは…やっぱりジュエルシード絡みか」

ソファーに腰を着き考え始める翔

アルフ
「たぶんね、この事は後でフェイトに言っとくよ」

その後フェイトが戻り丁度旅館の料理が出され先ずは食事を取その後事情を説明し彼等は軽い仮眠を取深夜を迎えた

場所 森林

翔&フィリップ&フェイト&アルフside

深夜11時になり部屋を出た、一同はジュエルシードの反応が有る森に足を運ぶ


「さてと、まだ発動前だから良いが、相手は動物のように動いてる訳じゃない…となるとこいつ等の出番だな」

服の袖から携帯とデジタルカメラを取り出し、更に指の間から二本のメモリを出し携帯とデジタルカメラに差し込み電信音が鳴り響く

『BAT』『STAG』蝙蝠とクワガタに変形し空を舞う二機のガジェット

アルフ
「何時も思うけど翔の道具って結構凄いよね」

二機のガジェットを見ながら呟く


「ああ、こいつ等も俺達の大事な仲間だからな」

ガジェット達を見て呟き、次に指示を出す


「それじゃ此処ら一帯を調べてくれ何か有ったら伝えてくれ」

主の指示を受けそれぞれの方向に飛び立つ

フィリップ
『さて、僕等はこっちの方から探そう』

全員フィリップの声を聞き森の奥に進む

フェイト
「まさか…あの子が来るなんて」

フェイトは白き魔導師なのはと言う少女の事を考え呟いた

アルフ
「まぁ邪魔をするんだったらまた倒せば良いよ」

前回の事を思い出し勝てると確信し頷く

フィリップ
『いや、慢心は良くない彼女はまだ初心者で有るが…成長すれば正直厄介になるね』

フィリップは先日の検索でなのはが更に強くなる事を予感し、今だ警戒を強めてる

アルフ
「その言い方少しムカつく…でもフィリップの言いたい事も一理有るか」

腕組をし考え始める…しかし今は、そんな事を言ってる場合じゃない


「ともかくだ…先ずどうして彼女がジュエルシードを集めてる理由が解らない…でも俺は彼女に会って、こう感じたな…優しい子…だって」

自分が感じた事を呟き、翔以外全員「?」マークを浮かべた

フェイト
「優しい子か…でも私は…」

解らない表情を浮かべ首を振るう


「今は…難しく考えなくて良い…ゆっくり考えれば良いさ」

少し腰を下げ片手をポンと頭に乗せゆっくり撫で安心させる

フェイト「…うん///」

少し頬を赤く染め頷く

アルフ
(翔ってフェイトに優しよね、依頼人だからかい?)

フィリップに尋ねる

フィリップ
≪いや、ただ翔は放っては置けれないと思うよ…フェイトは少し昔の翔に似てるかな…って言っても僕はその頃を知らないけどね≫

アルフ
(昔の翔か…いったいどんな感じなんだろ?)

今の翔を見てそんなイメージは全然なかった

それからしばらくしガジェットの一体バット・ショットが帰って来た


「何か見つけたか?」

バットはコクと頷き翔達をその場に案内する



「此処に何か有ったのか、ありがとう」

バットからメモリを抜き元のデジタルカメラに戻し袖の中にしまう

フィリップ
『みんな何か居るよ…気を付けて』

その言葉で全員戦闘態勢を取る

???
『ふ、ふふふふ、流石ですね…【あの元運命の子】ですね』

その声の主に全員振り向く…その先に居たのは

ナスカ
『お久しぶりですねみなさん…仲良く揃って居る様ですね』

品を見比べるように語り蒼の騎士の怪人ナスカがその姿を現した


「お前はナスカ!また証拠にも無くこの世界に来たな、今度は何を企んでる!」

ナスカを睨み付け人差し指を伸ばした

ナスカ
『おや、企むとは酷い言い方ですね…ただの実験ですよ…そう、ジュエルシードを使った実験ですけどね…』

笑みを浮かべ右手に握られてるジュエルシードを見せる


「な、何だって!」

フェイト
「ジュエルシードを使って…」

アルフ
「一体何を…」

その言葉に身構える全員

ナスカ
『それは…ジュエルシードの膨大の魔力を制御する為のね…』

ナスカの後ろから人型の機械が現れた


「ジュエルシードの魔力制御だと?どう言う事だ!」

ナスカ
『簡単ですよ…先日の彼のデータでメモリのデータが取れました…それを元にして作ったコレで実験をしようと思いましてね、しかしその相手は中々居ないモノなので仮面ライダー君にお願いしようと思いましてね」

左手に握られている「C」のメモリを見せる

フェイト&アルフ
「「そんな事/アタシ達がさせないよ!」」

二人は戦闘態勢を取り始めるが…それに対し薄らと笑みを浮かべるナスカ

ナスカ
『大丈夫、君たちの相手は既に用いしてますよ」

指を「パチン」と鳴らし茂みの中から黒い仮面とタキシードを着た男達が現れた
マジックメモリで唯一複数のコピーが可能で戦闘要員の「マスカレイド・ドーパント」達だ


「ちっ!マスカレイドまでコイツはヤバいな」

翔は今の状況を見て思った、今自分たちの前には大量のマスカレイド達、一番奥にはジュエルシードを持つナスカ
更に最新のメモリを握ってる、対してこっちは三人…圧倒的に不利だが、それでも…
そう思った時、また茂みが動きだす、またマスカレイドかと思って視線を向けるが

なのは
「もう、ユーノ君足が速いよ・・・・えっと何?アレ翔君にアルフさん?」

白き魔導師 高町 なのはが現れた


「って、なのはちゃん何で此処に?」

なのは
「えっと、ユーノ君をおかけっていたらたまたま…それにコレは何ですか?何かの撮影ですか?」

不思議そうに辺りを見渡す


「いや、撮影じゃなくてな…はぁ〜仕方ない今は猫の手も借りたいからな」

帽子を深く被り溜息をする

なのは
「ふぇ?あ、貴女は!」

フェイトの事を気付き声を上げる

フェイト
「君は…あの時の…」

同じようになのはに気付く

アルフ
「で、どうするんだい、翔…敵の数が多すぎるよ」

後ろに下がりながら指示を仰ぐ一端帽子を被り直し思考を切り替えた


「此処は共闘で行くぜ、幸い全員の目的は同じだからな、そう言う事で良いかな?白き魔導師さん?それと喋るフェレット君?」

ユーノ
「なんで?その事を?あ、喋ちゃった!?」

なのは
「ふぇ?どうしてそれを…」

自分の正体を言い当てる翔の言葉に驚く


「だって…俺も同業者の魔導師、いや少し違うな魔導師探偵だからな…」

左手首のフィリップを見せる

フィリップ
『やぁ、宜しくね高町 なのは』

挨拶を交わし再び敵共に視線を移す

なのは
「ふぇ?翔君が魔導師?」


「詳しい説明は後だ、今の状況を簡単に説明しとく奴等はジュエルシード狙う敵だ、奴らを軽くいなす程度で良い、だから力を貸してくれ、行くぜフェイト!」

左手を腹部に置く

フェイト
「解った、行くよバルディッシュ!」

なのは
「今は、良く分からないけど後でお話聞かせてね、レイジングハート!」

翔&フィリップ/なのは/フェイト
『「「「W・モード/レイジングハート/バルディッシュ・セット・アップ!!!!」」」』

それぞれ決められた言葉を叫び、なのはとフェイトに白と黒のBJが装着されデバイスは形状が変化し杖になり、それを握る
一方フィリップはリングの形状が消えWドライバーの姿を変え、翔の腰に巻かれ、それを中心に黒のライダースーツのBJになる

なのは
「えっと?それでどう戦うの?」

翔達の戦闘方法を知らないなのはが首をかしげた


「まぁ見ときな、フィリップ!」

Wドライバーに指示を送り、両手に黒と緑のメモリが握られ、スイッチを入れる
『CYCLONE/JOKER』
一呼吸置き、再び大きく叫んだ

翔&フィリップ
『【変身!】』

メモリをそれぞれのスロットに差し込み、両手でスロットを倒し、両手を広げ
再びサウンドが大きく鳴り響く
『CYCLONE/JOKER』
その音の後黒い風を見に纏いジャケットの上から鎧を装着され、右に緑、左に黒の鎧が形成され、仮面は顔を覆い隠し、目には赤い複眼が付き銀のV字の角飾りが現れ、それが終わった事を示すように右から銀のマフラーを靡かせ、赤い複眼に光が走る

なのは
「ふぇぇぇぇぇ!あの時の仮面の人って翔君だったの?でも色が違うなんで!?」

翔の変わり様に驚いた、その答えをゆっくりと呟く

W/翔&フィリップ
『俺は…いや俺達は/僕達はW…二人で一人の魔導師探偵で二人で一人の仮面ライダーだ!」

なのはの問いに答えを告げ一歩前に出てドーパント軍団に左腕を向けピストルの様なポーズを取り
お決まりのセリフを言う

W/翔&フィリップ
『さぁ、お前達の…罪を数えろ!』

闘いの火ぶたが切って落とされた…

場所 森林の中心部

W&フェイト&なのは&アルフ&ユーノside

W/翔
『行くぜ、皆!先ずはザコを片づけるぞ!』

Wの一声で全員がマスカレイド達に攻撃をしかける

なのは
「アクセル・シューター!…シュート!」

桃色の複数の魔力弾を放ちマスカレイド達の一部に直撃し倒れる

フェイト
「フォトン・ランサー!…ファイヤー!」

槍の様な黄色の魔力弾を作り周りに居るマスカレイド達に直撃させ、数を減らす

ユーノ
「これでどうだ!」

アルフ
「でやぁ!!!」

ユーノは持ち前のバインドの魔法で相手を拘束しそれに付け加え格闘術で敵を翻弄し気絶させ、道を切り開く

W/翔
「みんな、結構やるな…俺達も負けてられないぜ! はっ!」

CYCLONEの能力を活かし、敵の顔面を目がけて拳と蹴りを喰らわせ、地面を蹴り敵中心部目がけて一直線に地面を目がけて蹴りを放ち、地面を陥没させ敵の足の動きを鈍くさせ、左右の手でドライバーを戻しメモリを差し替える
『LUNA』『TRIGGER』
LUNAとTRIGGERメモリを差し込み、緑から黄と黒から青の鎧に変わる
『LUNA/TRIGGER』
黄と青の銃士「幻影の銃士」の姿に変わる
マグナムを握り身体を回転させ引き金を引き弾は各方向に飛び散り敵を撃ち抜き倒れるマスカレイド達
やがて、砂埃が消え、その場にはWと白と黒の魔導師と使い魔の姿が残る

W/翔&フィリップ
『これで、お前だけだぜ!/観念するなら…今のうちだよ』

勝利を確信しナスカの方に左手でピストルのポーズを取る、二人の魔導師も杖を構える

ナスカ
『流石ですね、やはり彼等程度では貴方達を止める事は出来ませんか…ならこれを使いますか』

「C」と書かれたメモリのスイッチを入れる『CYBER』と言う音が聞こえ人型の機械に差し、やがて、その姿が変化し始める、分厚い装甲に覆われ、獣の様な姿に変わり、顔はメタリック系の竜の形になり、両腕には鉄の爪を伸ばし、尻尾を振るう、だがそのドーパントは全く動かない

W/翔
『何?動かねぇぞ?一体どう言う事だ?』

敵に大きな変化が見られたが、それ程の動きは無く首をかしげる

W/フィリップ
『確かナスカはジュエルシードの制御すると言った、まさか…翔、早くナスカからジュエルシードを!』

ナスカが何を考えてるかを理解し、指示を送るが若干遅れて駆け出した

W/翔
『どう言う事だよ?』

未だに解らないが、ナスカの方に駆けだしジュエルシードを奪おうとするが…

ナスカ
『もう、遅いですよ…さぁジュエルシードよ、その力で此処に居る邪魔モノ共を倒しなさい!』

ジュエルシードに願いを込め、銀色のドーパントの胸が大きく開きジュエルシードをはめ込み、先程まで
目に光が無かった、ドーパントが動き出した

???
『ガアアアア!』

そのドーパントの周りには今まで感じた事の無い魔力を辺りに放出し、W達にその魔力の衝撃波が襲いかかる

W/翔
『な、何!?』

なのは
「きゃあ!」

フェイト
「この魔力は…」

アルフ
「くっ!」

ユーノ
「有りえない、たった一個でこれ程の力を!」

全員その魔力の衝撃波を喰らい、身体が倒れないようにその場に留まる

ナスカ
『す、素晴らしい、たった一個でこれ程の力とは…さぁサイバードーパント貴方の敵は彼等です、その力で八つ裂きにしなさい!』

サイバードーパント
『ガアアアア!』

ナスカの指示を受け、動き出すサイバードーパント、その動きは瞬きをする間も無く一瞬でWの近くに立つ

W/翔
『早い、だが!な!?』

マグナムで狙い撃つが、撃つ前に後ろに立ち、Wの右腕を掴みミシミシと握る

W/翔
『ぐわあぁぁぁ!』

余りの痛みに対切れず苦しい声を上げ悶えはじめた

フェイト
「翔!…サンダー・レイジ!」

Wのピンチを見て右手に魔力溜め落雷を放つ…が

サイバードーパント
『ガア!』

腕を離しその隙にサイバードーパントから離れ距離を置くが爪を上げ落雷を受け、逆にエネルギーに変換する

フェイト
「う…嘘!?」

フェイトは自身の得意魔法を吸収された事にショックを受ける

サイバードーパント
『ガアアアア』

先程受けた攻撃同様の技をフェイト目がけて放つ、フェイトは反応が遅れ、回避が不可能

フェイト
「!」

防御魔法が間に合わず目を瞑る、フェイト…だが何時まで経っても衝撃が襲って来ない
恐る恐る、目を開け、フェイトを守るように背中で落雷を受け切るWの姿が目に映った

フェイト
「翔!」

その姿を見て思わず声を上げる、それに対し何時もの様に心配が無い様に答える

W/翔
『よう、怪我はねぇか?フェイト?』

ただ庇った時その背中が少し焦げ、フェイトの怪我が無い事を聞く

フェイト
「大丈夫…でも翔が!」

心配そうな顔で見上げる、それに対してWは…

W/翔
『大丈夫だ…これ位で根を上げる様な鍛え方はしてないぜ!』

仮面の下で笑顔を浮かばせ、左手でフェイトの頭を撫でる

なのは
「翔君、大丈夫?」

他のメンバーが駆け寄りWの心配をする

W/翔
『心配するな、しかし奴は…フェイトの技を使った、フィリップ奴のメモリの特製と能力は…』

サイバードーパントを見てフィリップに尋ねる

W/フィリップ
『ああ、検索の結果奴の元々の能力は獣様なモノだろ、それに奴のベース人間では無く機械だ…恐らく人間では限界が有るが機械ならその限界以上の力を使える、更にその核がジュエルシードだ、先程フェイトの技がコピーされたのはジュエルシードの力だろ、他者の魔法を受け、それを使う事が出来るようにあのドーパントはそう作られてる』

敵の事を分析し、皆に伝える

アルフ
「ちょっと、待ってそれじゃどんな魔法も効かないって事かい?」

その一言で全員言葉を無くす…しかしまだ勝機を失われた訳じゃ無い

W/フィリップ
『いや、勝てる勝算が無い訳じゃない…奴が吸収出来ないほどの魔力をぶつければ奴を倒す事が出来る…だが、それをする為には奴の攻撃止めなければならない、更にその攻撃の役目は…』

全員Wの方に視線を移す

W/翔
『確かにメモリブレイク出来るのは俺達を置いて他に無いか、だが…奴を止め無いとな』

雄叫びを上げるサイバードーパントを見る

ユーノ
「そうだ!バインドで奴の動きを止めれば良い、でも一人だけでは、せめて三人…いや、僕を含めて四人でやれば…でも」

ユーノ提案を出すか、このメンバーでチームワークをする事が出来るのかその不安が残る…何故なら彼等は敵同士だから…しかしそんな悠長な事を言ってる場合じゃ無かった

なのは
「ユーノ君、それしかあの化け物倒せない無いんだよね?ならやろうよ!」

一人声を出し、なのはに視線を向ける

ユーノ
「なのは、でも数が…」

そう言いかけると、横に居たフェイトが声を上げた

フェイト
「それしか方法が無いなら、やるよ…私は翔達を信じる!」

その言葉でアルフはやや溜息を吐き頭を欠きながら改めて自分の主人を見た

アルフ
「ちょ、ちょっとフェイト…はぁ〜確かにそれが一番か、それにアタシも翔達を信じる!」

親指をグッと上げWの方に向ける

W/翔
『みんな…ああ、絶対決めてやるぜ!だから俺達に任せてくれ!』

頷きサイバードーパント達に視線を向ける

ナスカ
『作戦会議は終わりましたか?ですが何をやっても無駄ですよ!』

腕を上げ、襲いかかるサイバードーパント

サイバードーパント
『ガアアア』

雄叫びを上げ、W達向う

フェイト&なのは&アルフ&ユーノ
「「「「いくよ!/うん!/あいよ!/お願いします!」」」」

それぞれ四方向に飛び、両手を広げ四つのバインドをサイバードーパントにかけるだが

サイバードーパント
『ガ、ガアアアア』

凄まじい力でバインドを引き千切ろうとする

なのは
「凄い、でも諦めない…」

ユーノ
「今はこれが精一杯でも…」

アルフ
「ああ、それに…」

フェイト
「うん…頼んだよ」

フェイト&なのは&アルフ&ユーノ
「「「「仮面ライダー!!!!」」」」

皆の声は重なりWは自身の魔力を高める

W/翔
『ああ、フィリップ此処はアレで行くぜ』

ドライバーに指示を送る

W/フィリップ
『解ってるよ、ただし相当疲れるけどね』

左手でドライバーを戻し、CYCLONEメモリを抜き、HEATメモリを取り出し、スイッチを入れる
『HEAT』
右スロットに差し込み、スロットを倒しサウンドが流れる
『HEAT/TRIGGER』
黄から赤の鎧に変わりマグナムに炎を纏わせる
赤と青の銃士「炎の銃士」に変わり
左手でTRIGGERメモリを抜き、マグナムのマキシマム・スロットに差し込む
『TRIGGER・MAXIMUM・DRIVE』
ノーマル・モードからマキシマム・モードに切り替え、両手でマグナムを握る

W/翔&フィリップ
『これで決まりだ!…TRIGGER/EXPLOSION』

炎の魔力を纏った巨大な弾丸が放たれ、サイバードーパントはそれを吸収しようとボディーで受けるが…

サイバードーパント
『ガ?グガガガガ!!!!』

その威力は吸収の範囲内の魔力数値を超え受けきれず装甲が溶けやがて撃ち貫き、中のジュエルシードが飛び出し、左手でキャッチをするフェイト

全員バインドを解除し、最後にメモリを砕く音が聞こえ、サイバードーパントは倒れ、爆発を起こし消滅した

ナスカ
『試作機ではあの程度ですか…ですが良いデータが取れました、それではまた会いましょう」

魔法陣に入り立ち去るナスカ

W/翔
『ハァハァ、やったな…くぅ…』

勝利を確かめ小さくガッツポーズを取り、しかしその時変身とBJが解け自然と倒れて行く

フェイト/アルフ
「「翔!」」

二人はWに駆け寄り倒れないように肩を支え一緒に旅館に戻ろうとするが…

なのは
「待って!あの今からジュエルシードを奪う為に私は戦いはしないよ?…今回は…ねぇ名前聞いても良いかな?、私はなのは 高町なのは…貴女は?」

なのは首を傾げて尋ねた…少しフェイトは悩む表情を浮かべ…翔が小声で「名乗れば良いよ」そんな翔をアルフは横目で顔を見て目つぶりフェイトはゆっくりとその問いかけに答えた

フェイト
「フェイト…フェイト・テスタロッサ…今度戦う時は手加減出来ないよ」

その言葉だけを残し…翔を支え立ち去る二人
その後なのはは、両親に怒られ大目玉を喰らった

一方翔達は昨日の闘いが応えたのか、魔力を3分の一を使いバスの中で深く眠りフェイトの膝枕をし顔を赤らめたのは…言うまでも無い

続く


次回:魔導師探偵W/魔法少女リリカルなのは
翔「アンタは?…アンタがプレシア・テスタロッサか?」
フェイトの母と対面するが…何故フェイトに虐待をするのか
翔「何故だ!何故こんな真似をする!」

プレシア「何故って?それは足りないよ、たったこれだけのジュエルシードの数ではね…もっと必要なのよ、だから罰を与えてるの邪魔をしないで」
再び鞭を走らせる

黒の仮面の戦士『この子は俺の依頼人だ、傷つけるのが親だって言うなら…アンタを許さない』
ピストルの様なポーズを取り自身の名を告げこの言葉言う

J/翔『俺の名は仮面ライダー…ジョーカー…さぁ、お前の罪を…数えろ!』
 
第六話「怒りのJ(ジョーカー)/闇の中の真実」コレで決まりだ!
8/8

プロフィール

血液型
血液型はB型
自己紹介
どうも、ピクシブから移転した二人で一人の探偵です。以後宜しくお願いします!
趣味
漫画・アニメ・ゲーム・特撮
特技
特に無い
職業
食品関係
小説について
俺の小説が【これは苦手、これは嫌だ】と言う方は回れ右をしてください。
苦手だと言う方はご遠慮します!

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