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【モータースポーツ】【クルマJOHO】ホンダ「フィットHV」、燃費はもちろん走りも◎ エンジン&モーターと7速DCTの組み合わせ抜群2013年10月3日 8時45分 本紙記者が試乗
ホンダが投入したハイブリッド車(HV)「フィット ハイブリッド」が爆発的な人気だ。9月5日の発表時点で事前予約が2万5000台も入っていたが、その2週間後には受注が4万5000台に達したという。月販目標の3倍に達し、過去のホンダ車でNo.1の立ち上がりを記録しているという。外部から充電できるプラグインHVを除けば、事実上世界No.1となる省燃費性能(JC08モード燃費=36.4km/リットル)が大きな魅力だが、その走りは驚くほどスポーティーだった。 ◇ ◇ ◇
2代目より精悍(せいかん)になった顔つきに加え、ボディーサイドに刻まれた深いラインなど、3代目の新型フィットは最近のホンダ車に共通の随分と手の込んだデザインを採用。使い勝手が一番のコンパクトカーは総じて愛嬌(あいきょう)のある雰囲気を持つものだが、かなりシャープな印象だ。 室内も広くなった。2代目に比べてボディー全長が55mm、ホイールベースを30mm延長し、後席の足元は80mmも広くなり、高級セダンを上回りそうなゆとりだ。が、各メーカーがこん身の力作をそろえるコンパクトカーでは、プラス要素ながら大きなアドバンテージとまでは言い切れない。最少回転半径も先代と同じ4.7mにとどめる努力をしているが、大きな驚きを伴うことはなかった。 そう、3代目の売りは、新開発の1モーターと7速DCTを組み合わせて36.4km/リットルを記録する、ハイブリッドモデルの省燃費性能だ。実際に走ってみると、ストップ&ゴーのかなり条件の悪い市街地走行でディスプレー上で20km/リットル前後といった感じ。残念ながら1時間ほどの試乗だったため、詳細な燃費を確認することはできなかったが、日常使いで25km/リットル前後、省燃費を意識すれば30km/リットルも超えられそうな雰囲気だった。 ホンダの開発者によれば、購入したユーザーをがっかりさせないためにも、実用燃費の向上にこだわったという。新設計の1.5リットルエンジンは各部の摩擦ロスを極力減らす地道な努力を続け、開発者は「実際にカタログデータを記録することも可能ですし、実用燃費は30km/リットルです」と言い切った。もちろん、燃費は運転の仕方や状況で大きく左右するが、胸を張れる自信作のようだ。 が、「フィット ハイブリッド」の魅力はこれだけではない。走りが気持ち良いのだ。燃費を考えてやさしくアクセルを踏み込むことに集中しているときには気が付かなかったが、一気に踏み込んだ時に印象は一変。エンジンとモーターを組み合わせたシステム出力(137馬力&17.3kg−m)をフルに使い、1トンそこそこの車体をぐいぐいと引っ張るのだ。 さらに7速DCTとの組み合わせが抜群で、メリハリのある走りが楽しめる。ホンダがスポーツハイブリッドとうたうだけのことはあった。DCTとはクラッチを2つ備え、変速ショックなくシフトチェンジできるオートマチックトランスミッションで、基本的にはF1と同じシステムだ。欧州車の小型車にも採用されているが、日本車では珍しく、HVではまれ。ホンダは1モーターでも電気自動車(EV)モードを実現するために加え、有段ギアを採用することで走りの気持ちよさを実現したかったという。 4年ほど前のプリウスVSインサイトのHV戦争で敗れたホンダは、ラインアップを充実するトヨタに先行を許してきたが、6月のアコードに続き新ハイブリッドシステムを搭載したフィットの登場で、第2章の幕が上がった。現時点では新しい分、技術的にはホンダに分がありそうだが、トヨタも黙ってはいないはず。両社の技術力が激突するHV全面戦争に発展しそうだ。 (田村尚之) ◇ ★値段 ハイブリッドは163万5000円で、装備を充実させたF(172万円)、L(183万円)、パドルシフト搭載のSパッケージ(193万円)を設定。ガソリンエンジンは126万5000円から186万9000円。ハイブリッドモデルの4WDは12月発売予定。
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